小規模事業者持続化補助金

公式ホームページ https://r6.jizokukahojokin.info/
事業の目的 小規模事業者等が、相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の経費の一部を補助し、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とした制度です。
公募スケジュール 一般型は年に2〜3回程度のペースで公募が実施されております。最新の公募回次・締切は公式サイトでご確認ください。
採択金額 補助率2/3(賃金引上げ特例を適用する赤字事業者は3/4)/補助上限額:通常50万円、インボイス特例の適用で100万円、賃金引上げ特例の適用で200万円、両特例の適用で250万円
必要な準備期間 1ヶ月程度。経営計画書の作成に加え、商工会議所・商工会からの事業支援計画書の発行を受ける必要があり、その発行受付締切が申請締切より前に設定されるためです。
備考 申請には地域の商工会議所・商工会が発行する事業支援計画書が必須です。発行受付締切を過ぎると理由を問わず発行を受けられません。申請は電子申請のみで、GビズIDプライムアカウントが必要です。

小規模事業者持続化補助金とは?

小規模事業者持続化補助金は、正式名称を小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)といい、小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助する制度です。所管は経済産業省 中小企業庁で、事務局は事業所の所在地によって分かれており、商工会議所地区は日本商工会議所、商工会地区は全国商工会連合会が担っています。

この制度には、他の国の補助金にはない特徴が2つあります。1つめは、設備投資を伴わない販路開拓の取組が補助の対象になることです。チラシやパンフレットの作成、看板の設置、ウェブサイトの制作、展示会への出展、店舗の改装といった、多くの補助金では対象になりにくい経費が正面から認められます。国の主要な補助金の多くが高額な設備投資を前提としているなかで、「大きな機械を買わない事業者」が使える数少ない制度です。

2つめは、地域の商工会議所・商工会が発行する「事業支援計画書」の取得が申請の必須要件であることです。申請者が自ら作成する経営計画書兼補助事業計画書に加えて、地域の支援機関に相談し、内容を確認してもらったうえで発行を受ける書類が要ります。この書類の発行受付締切は、申請締切より前に設定されます。締切直前に思い立って申請する、という進め方が構造的にできない制度であり、本ページで最も強調したい論点です。

もう一点、必ず押さえていただきたいことがあります。現行の一般型は「通常枠」のみです。かつて存在した「賃金引上げ枠」「卒業枠」「後継者支援枠」「創業枠」は、現行の一般型には存在しません。卒業・後継者支援に相当するものは加点項目として残り、創業に相当するものは別事業の「創業型」に整理されました。インターネット上には旧制度の枠構成を前提にした解説が数多く残っており、これを信じて準備を進めると申請枠そのものを取り違えます。制度の骨格が変わっている点を、最初にご確認ください。

事業の目的

本制度の目的は、小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助し、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることにあります。制度変更等とは、インボイス制度の導入、最低賃金の引上げ、働き方に関する各種ルールの変更といった、事業規模にかかわらず等しく降りかかってくる環境変化のことです。体力の限られた小規模事業者がこうした変化に押し流されないよう、販路を広げる取組を後押しするという趣旨で設計されています。

ここで重要なのは、補助の対象が「販路開拓等」とされている点です。中心にあるのは新たな顧客をつかむための取組ですが、あわせて業務効率化(生産性向上)の取組も対象に含まれます。売る力を高めることと、限られた人手で回す仕組みを作ることの両方が、小規模事業者の持続的発展には必要だという考え方です。

もう一つの特徴が、地域の支援機関を制度の中に組み込んでいることです。事業支援計画書の取得を必須としているのは、単に書類を1枚増やすためではありません。小規模事業者が自社の強みと弱み、地域の市場環境を客観的に整理する機会を、申請プロセスの中に埋め込む狙いがあります。「補助金をもらうための書類作り」ではなく「経営を見直す機会」として設計されているという点は、この制度の性格を理解するうえで欠かせません。

補助額の小ささは、この制度の弱点ではありません

補助上限額は通常50万円、特例を適用しても最大250万円と、国の補助金のなかでは小規模な部類に入ります。しかし、数十万円のチラシ・看板・ウェブサイトへの投資が実際に売上を動かすのが小規模事業者の現実です。数千万円の設備投資を前提とした制度では届かない領域を埋めることこそが、本制度の役割だと当社は考えています。金額の大小ではなく、自社にとって効く投資かどうかで判断してください。

補助上限額と2つの特例

繰り返しになりますが、現行の一般型に枠の選択はありません。通常枠のみです。かつての「賃金引上げ枠」「卒業枠」「後継者支援枠」「創業枠」を選ぶ画面は存在しません。そのうえで、2つの「特例」を適用するかどうかによって補助上限額が変わるという構造になっています。適用パターンごとの補助率と補助上限額は次のとおりです。

適用パターン 補助率 補助上限額
通常枠のみ(特例の適用なし) 2/3 50万円
+インボイス特例 2/3 100万円
+賃金引上げ特例 2/3 200万円
+賃金引上げ特例(赤字事業者) 3/4 200万円
両特例を適用 2/3 250万円
両特例を適用(赤字事業者) 3/4 250万円

インボイス特例(補助上限+50万円)

インボイス特例は、補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けていることに加え、一定期間に一度でも免税事業者であったこと、または一定時期以降に創業した事業者であることを要件とする特例です。免税事業者からインボイス発行事業者へ転換したことで新たに負担が生じる小規模事業者を支援する趣旨で設けられています。適用すると補助上限額が50万円上乗せされます。

要件のうち「一定期間」「一定時期」が具体的にいつを指すかは、公募要領で日付をもって定められています。自社が該当するかは必ず最新の公募要領でご確認ください。

賃金引上げ特例(補助上限200万円/赤字事業者は補助率3/4)

賃金引上げ特例は、従業員の給与を引き上げることを条件に補助上限額を200万円まで引き上げる特例です。要件は次の2つで、両方を満たす必要があります。

  • ①給与支給総額の引上げ:補助事業実施期限日を終点とする連続12か月と、その前年同月の12か月を比較し、従業員1人あたりの給与支給総額を年平均3.0%以上増加させること
  • ②事業場内最低賃金の水準:事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上であること

ここは誤解が非常に多い箇所です。旧制度の「賃金引上げ枠」では事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上にするという形の要件が課されていましたが、現行の賃金引上げ特例はその形ではありません。求められているのは、給与支給総額の年平均3.0%以上の増加と、事業場内最低賃金が地域別最低賃金を下回っていないことです。旧制度を前提にした解説を読んで「+50円は無理だ」と諦めてしまうケースがありますが、実際の要件は異なります。

さらに、直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下である「赤字事業者」が賃金引上げ特例を適用する場合は、補助率が2/3から3/4に引き上げられます。業績が振るわないなかで賃上げに踏み切る事業者への配慮です。なお、賃金引上げ特例を希望すると、審査上の「賃上げ加点」が自動的に適用されます。

別事業として設けられている類型

一般型 通常枠のほかに、創業型という別事業があります。補助上限額は200万円、インボイス特例の適用で250万円、補助率は2/3です。「特定創業支援等事業」による支援を受けた証明書の提出が必須で、支援を受けた日および開業日が公募締切時から起算して過去1か年の間であることが要件とされています。一般型 通常枠との重複申請はできませんので、創業間もない事業者はどちらで申請するかを先に決める必要があります。このほか「共同・協業型」「災害支援枠」も設けられており、詳細は最新の公募要領でご確認ください。

特例の選び方だけで、補助上限額は5倍変わります

特例を適用しない場合の補助上限額は50万円、両方の特例を適用すれば250万円です。同じ制度でありながら、上限額に5倍の開きが生じます。しかも特例は「該当すれば自動で付く」ものではなく、申請時に自ら選択し、要件を満たす証拠を整えて初めて適用されます。逆に、要件を満たせないのに特例を選択すると、その部分だけでなく申請全体が交付対象外になるおそれがあります。使える特例を取りこぼさず、かつ達成できない約束はしない。この見極めが、本制度で最初に取り組むべき作業です。

対象経費

現行の補助対象経費は8つの区分に整理されています。まずは全体像をご確認ください。

経費区分 内容の例
①機械装置等費 販路開拓や業務効率化のために導入する機械・装置・器具等の購入費用。
②広報費 チラシ・パンフレット・カタログの作成、看板の設置、新聞・雑誌・ウェブ媒体への広告掲載など、販路開拓のための広報にかかる費用。
③ウェブサイト関連費 ウェブサイト・ECサイト・予約システム等の構築、更新、システム連携等にかかる費用。後述のとおり強い制約があります。
④展示会等出展費 展示会・見本市への出展料、関連する運搬費等。オンライン展示会への出展も含みます。
⑤旅費 販路開拓や展示会出展等のために必要な出張にかかる費用。
⑥新商品開発費 新商品の試作品開発等に必要な原材料・設計等にかかる費用。
⑦借料 補助事業の遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料。
⑧委託・外注費 自社では実施が難しい業務を他者に委託・外注する費用(店舗改装工事等を含みます)。

ウェブサイト関連費の制約(最も事故の多い論点)

ウェブサイト関連費には、他の費目にはない2つの制約が課されています。

  • 補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。ウェブサイトにいくら投資しても、この費目から受け取れる補助金は30万円までです。
  • ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず他の経費区分と組み合わせて申請する必要があります。

「ホームページを作りたいので持続化補助金を使う」という発想は、この2つの制約により成立しません。ウェブサイトを軸に据えるのであれば、チラシ・看板・展示会出展・店舗改装など、他の販路開拓施策と組み合わせた計画にする必要があります。なお、この上限は以前「補助金総額の1/4」という定め方でしたが、実額での上限に引き下げられた経緯があります。古い数値を前提にした計画は組まないでください。最新の公募要領でご確認ください。

相見積が必要になるケース

  • 発注総額(1件あたり)が50万円(税込)を超える機械装置等の購入は、2者以上からの見積が必要です。
  • 中古品は、金額にかかわらずすべて2者以上の見積が必須です。

この50万円という基準も、過去に引き下げられた経緯があります。「100万円を超えなければ1者で足りる」といった古い理解のまま進めると、実績報告の段階で経費が認められない事態になります。見積は、発注前に取ることでしか間に合いません。

処分制限財産

単価50万円(税抜)以上の機械装置等は処分制限財産に該当し、取得後に売却・廃棄・転用等を行う場合は事前の手続が必要です。ウェブサイト・システムが50万円(税抜)以上となる場合は、取得日から5年間の処分制限がかかります。サイトを数年でリニューアルする予定がある場合は、この点を織り込んでおいてください。

対象外となる経費

  • 通常の事業活動費:商品の仕入、既存機械の単なる取替え等
  • 汎用性が高く目的外使用になりうるもの:自動車・オートバイ・自転車・フォークリフト・キッチンカー・パソコン等・文房具等・家庭用電気機械器具
  • 消耗品(名刺等)
  • 通信費・光熱水費・保険料
  • 役員報酬・人件費・アルバイト代
  • 税務申告費用
  • 講習会・セミナーへの参加費
  • 不動産の購入・取得

とくに問い合わせが多いのがパソコンとキッチンカーです。いずれも販路開拓に使えそうに見えますが、汎用性が高く目的外の使用ができてしまうため対象外とされています。この線引きを知らずに計画の中心に据えてしまうと、組み直しが必要になります。

支払方法にも制約があります。原則として銀行振込による支払いが求められ、10万円(税抜)を超える支払いを現金で行った場合、その経費は補助対象外となります。また、相殺・小切手・商品券等による支払い、オークションによる購入も対象外です。取引先との関係で現金払いが慣行になっている場合は、補助事業に関する支払いだけでも振込に切り替えておく必要があります。支払方法は経費の内容と同じくらい厳格に見られる論点です。

補助率・上限額

補助率の考え方

本制度の補助率は2/3が基本です。例外として、賃金引上げ特例を適用する赤字事業者(直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下である事業者)は3/4となります。

実際に受け取れる補助金額は、「補助対象経費 × 補助率」と「補助上限額」を比べて、小さいほうの金額になります。上限額まで受け取るには、それに見合うだけの補助対象経費を計上する必要があるということです。たとえば補助上限額が50万円の場合、補助率2/3で50万円に届くには75万円分の補助対象経費が必要になります。

自己負担額の目安

補助率2/3ということは、経費の1/3は自己負担になります。適用パターンごとに、上限額いっぱいまで補助を受ける場合の必要経費と自己負担額を整理すると次のようになります。

適用パターン(補助率) 補助対象経費 補助金額 自己負担額
通常枠のみ(2/3) 75万円 50万円 25万円
インボイス特例(2/3) 150万円 100万円 50万円
賃金引上げ特例(2/3) 300万円 200万円 100万円
両特例を適用(2/3) 375万円 250万円 125万円
両特例を適用・赤字事業者(3/4) 300万円 225万円 75万円

補助率2/3と3/4の差は、数字で見ると小さく感じられるかもしれません。しかし補助対象経費300万円の計画では、2/3なら補助金は200万円、3/4なら225万円となり、自己負担額に25万円の差が生じます。小規模事業者にとって、この差は決して小さくありません。自社が赤字事業者に該当し、かつ賃金引上げ特例の要件を満たせるのであれば、3/4の適用可否は必ず確認すべき論点です。

上限額から逆算しないでください

補助上限額の表を見て「250万円まで使えるなら375万円の計画を組もう」と考えるのは、順序が逆です。本当に必要な販路開拓の施策を積み上げた結果として補助対象経費が決まり、それに補助率を掛けた金額が補助金額になるという順序を守ってください。上限額に合わせて経費を膨らませた計画は、審査における「事業費の計上が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか」という観点で評価を落とします。

補助金は後払いです。全額をいったん立て替えます

補助率が2/3であっても、補助事業の実施段階では経費の全額を自社で支払う必要があります。補助金が入金されるのは、補助事業が終わり、実績報告と確定検査を経て請求手続を済ませた後です。上の表でいえば、両特例を適用する計画では375万円をいったん自社で用意することになります。補助率と自己負担額の計算だけでなく、立替期間中の資金繰りまで含めて投資判断を行ってください。

対象者要件

本制度の対象は「小規模事業者」です。この定義は常時使用する従業員の数で決まり、売上高や資本金は関係しません。他の補助金で使われる「中小企業」の定義よりもはるかに狭いため、まずここを確認してください。

小規模事業者の定義

業種 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

小売店・飲食店・理美容室・士業事務所といった商業・サービス業は5人以下という厳しい基準になります。一方で、同じサービス業でも宿泊業・娯楽業は20人以下と扱いが異なります。自社がどの業種区分に当たるかで基準が4倍変わるため、業種の判定を先に済ませてください。

従業員数のカウント(誤解が最も多い箇所)

「常時使用する従業員」には、次に該当する方は含まれません。

  • 日雇労働者
  • 2か月以内の期間を定めて使用される者
  • 季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者
  • 試用期間中の者
  • 会社役員
  • 同居の親族従業員

実務でとくに重要なのが、最後の2つです。会社役員は従業員数に含めません。また、家族経営でよく見られる同居の親族従業員も含めません。「社長と妻と息子、それにパート2名」という構成であっても、社長が役員で妻と息子が同居の親族従業員であれば、常時使用する従業員はパート2名という数え方になります。「うちは5人を超えているから対象外だ」と早合点して、使えるはずの制度を見送ってしまうケースが実際にあります。逆に、対象外の方を誤って除外しすぎれば要件を満たさない申請になります。判定に迷う場合は、雇用の実態が分かる資料をもとに確認してください。

対象外となる事業者

従業員数の基準を満たしていても、次に該当する場合は補助の対象になりません。

  • 医師・歯科医師・助産師
  • 系統出荷による収入のみである個人農業者
  • 協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)
  • 一般社団法人・公益社団法人
  • 一般財団法人・公益財団法人
  • 医療法人・宗教法人・学校法人・農事組合法人・社会福祉法人

クリニックや歯科医院、介護施設を運営する法人からのご相談は多いのですが、医師・歯科医師・助産師、および医療法人・社会福祉法人は対象外です。この点は入口の要件であり、計画の中身にかかわらず申請できません。

なお、NPO法人は一定の要件を満たせば対象となります。ただし具体的な要件は公募要領で細かく定められているため、該当する可能性がある場合は最新の公募要領でご確認ください。

従業員0名、創業直後でも利用できます

本制度は、多くの補助金が適用できない層向けの、数少ない制度です。多くの補助金は申請時点で従業員が1名以上であることを求めており、創業1期を終えることを条件にしています。対照的に、本制度は従業員0名でも、創業直後でも申請が可能です。個人事業主としての創業間もない段階、あるいは事業開始前の準備段階から活用できます。

入口の要件で外れると、計画の巧拙は一切関係がありません

本制度では、従業員数の区分、業種の判定、対象外事業者への該当という3つの入口要件が、計画の中身より先に効きます。どれほど優れた販路開拓計画を書いても、入口で外れていれば採択されません。逆に言えば、この3点は申請を検討し始めた最初の日に確認できる項目でもあります。当社では初回相談の段階でこの判定を行い、対象外と判明した場合は他の制度を含めてご提案しています。

事業支援計画書(様式)の取得が最大の関門

小規模事業者持続化補助金が他の補助金と決定的に異なるのが、この論点です。申請には、地域の商工会議所・商工会が発行する「事業支援計画書」が必須であり、この書類がなければ申請そのものが成立しません。そして、この書類の取得スケジュールが、申請全体のスケジュールを支配します。本制度で最も多い失敗は、計画の中身が悪いことではなく、事業支援計画書が間に合わないことです。

誰が何を作るのか

提出する中核書類は2つに分かれます。

  • 経営計画書兼補助事業計画書:申請者自身が作成する書類です。自社の概要、顧客ニーズと市場の動向、自社の強み、経営方針・目標と今後のプラン、そして補助事業として何にいくら使い、どのような効果を見込むのかを記載します。審査の対象となるのは、実質的にこの書類です。
  • 事業支援計画書:地域の商工会議所・商工会が作成し、発行する書類です。申請者が作成した経営計画の内容を確認し、支援機関としての所見を記載するものです。申請者が自分で作ることはできません。

つまり、申請書類のうち1つは自社の努力だけでは完成しないということです。相手方である商工会議所・商工会の受付体制と処理スピードに、自社のスケジュールが左右されます。この構造を理解しないまま準備を進めると、締切直前に手詰まりになります。

発行受付締切は、申請締切より前に設定されます

ここが最大の関門です。事業支援計画書の発行受付締切は、補助金の申請締切よりも前に設定されます。直近の公募では、申請締切の10日ほど前に発行受付が締め切られる運用が取られていました。

さらに厳格なのが、この締切の扱いです。公式には「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」と明記されています。体調不良でも、繁忙でも、システムトラブルでも、例外はないという書き方です。発行受付締切を1日でも過ぎれば、その回の申請は物理的に不可能になります。

加えて、依頼すれば必ず発行されるわけでもありません。補助要件を満たしていないと判断される場合、事業支援計画書は発行されません。窓口で相談した結果、対象者要件を満たしていない、あるいは計画が制度の趣旨に合っていないと判断されれば、そこで申請を断念することになります。発行受付締切のぎりぎりに駆け込むと、指摘を受けても修正する時間が残りません。

商工会地区の公式サイトでも「事業支援計画書の交付に時間を要する場合がありますので、余裕をもってお手続きください」という注意喚起が出されています。運営側から見ても、駆け込みが常態化していることの表れです。

商工会議所地区と商工会地区で手続が違います

事業所の所在地が商工会議所の管轄地区にあるか、商工会の管轄地区にあるかによって、事務局も手続も変わります。

項目 商工会議所地区 商工会地区
事務局 日本商工会議所 全国商工会連合会
公式サイト https://r6.jizokukahojokin.info/ https://official.jizokukanb.com/
事業支援計画書の手続 地域の商工会議所へ発行を依頼し、発行を受けた事業支援計画書のPDFを電子申請システムへアップロードします。 電子申請システム内で商工会へ発行を依頼したうえで、窓口へ出向き、面談を経て発行を受けます。

自社がどちらの地区に属するかは、事業所の所在地で決まります。市区町村単位で分かれているとは限らず、同じ市内でも地区によって管轄が異なる場合があります。準備の最初の一歩は、自社を管轄するのが商工会議所か商工会かを確認し、その窓口に連絡を取ることです。ここを取り違えると、依頼先そのものが誤っていたという事態になります。

面談には、事業者ご自身が対応する必要があります

もう一つ、支援のあり方に直結する重要な定めがあります。公式には「社外の代理人のみで相談を行うことはできません」とされており、事業者本人が商工会議所・商工会と直接相談することが求められます。コンサルタントや士業が本人に代わって窓口へ行き、相談を完結させるという進め方は認められていません。

したがって、当社を含む外部の支援機関がご提供できるのは、経営計画の設計と作成の伴走までです。商工会議所・商工会との面談は、事業者様ご自身に対応いただきます。この点は、ご契約前に必ずご確認いただいている事項です。当社では、面談の場で何を聞かれるのか、どの論点を自分の言葉で説明できるようにしておくべきかを事前に整理し、経営計画の内容をご自身で説明できる状態までお手伝いします。

これは制約であると同時に、意味のある設計でもあると考えています。経営計画を他人任せにせず、自社の言葉で説明できる状態にしておくことは、採択後に計画を実行する段階でも効いてきます。窓口の担当者と顔の見える関係を作っておくことは、補助金の枠を超えて、地域で事業を続けるうえでの資産になります。

商工会議所・商工会の支援について、正確な理解を

補助金の話題では、「商工会議所や商工会が経営計画の作成を支援してくれる」と言われることがあります。実際には、その支援の内容は限定的です。窓口の担当者は簡単なアドバイスは可能ですが、経営計画のライティング支援、細かな質問リストへの回答、事務局への対応、スケジュール管理といった伴走型の支援は行いません。これは彼らが怠けているのではなく、民業圧迫を避けるための制度設計上の配慮です。

つまり、有料で支援を受ける場合と、商工会議所・商工会の窓口で受ける支援とでは、きめ細やかさが全く異なります。民間のコンサルタントや士業は、細かな相談対応、複数回の修正、スケジュール管理といったサービスを提供しますが、窓口ではこれらを期待することはできません。「補助金の相談に行った際にどの程度の支援が受けられるのか」という期待値を、あらかじめ正確に把握しておくことが重要です。

申請締切の1ヶ月前から動き出せば、充分に間に合います

事業支援計画書の発行受付締切は申請締切より前に設定され、締切後の依頼は理由を問わず受け付けられません。そして窓口の面談枠は、公募の繁忙期になるほど埋まります。ただし、申請締切の1ヶ月前から計画的に動き出せば、経営計画の作成から見積の手配、窓口への依頼まで、一連の作業を完了させることは十分可能です。大切なのは、「間に合わせる」ことではなく、「丁寧に進める」ことです。

申請を有利にするポイント

本制度の審査は、外部有識者等による書面審査です。公募要領には「給付金、支援金等とは異なり、要件を満たす全ての方が採択となるわけではありません」と明記されており、要件を満たしていれば通る制度ではありません。あわせて「必要な提出書類がすべて提出されていない場合は不採択となります」とも記されています。内容以前に、書類の揃っていない申請はその時点で落ちるということです。採択率は直近の複数回で概ね5割前後を推移しており、緩やかに低下する傾向にあります。

審査の観点

公表されている審査の観点と、それぞれに対して申請書で示すべき内容を整理しました。

審査の観点 申請書で示すべきこと
自社の経営状況の把握 自社の経営状況・製品・サービス・強み弱みを適切に把握しているか。「丁寧な接客が強み」といった抽象的な記述では評価されません。リピート率、指名比率、対応可能な特殊加工、地域での立地条件など、他社と比べて何が違うのかを具体的に書いてください。
経営方針・目標との整合 経営方針・目標と今後のプランが、把握した自社の強み弱みを踏まえたものになっているか。強みの分析と打ち手が切り離されている計画は、ここで評価を落とします。
市場・顧客ニーズの把握 対象とする市場や顧客ニーズを的確に捉えているか。誰に売るのかを絞り込み、その顧客が何に困っているのかを示す必要があります。「幅広い層に訴求する」という書き方は、対象市場を捉えていないと読まれます。
補助事業計画の具体性・実現可能性 補助事業計画が具体的で、実現可能性が高いか。何を、いつ、どのような手順で行うのかを、実行できる粒度まで落とし込んでください。
経営計画との連動 補助事業が、経営計画の目標を達成するために必要かつ有効なものか。経営計画と補助事業が別々の話になっているのは、不採択計画に共通する特徴です。
新たな価値・デジタル技術の活用 新たな価値を生み出す商品・サービスの取組が見られるか。デジタル技術の有効な活用が見られるか。既存業務の延長線上だけで完結する計画は、この観点で差がつきます。
事業費の妥当性 事業費の計上が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。上限額に合わせて経費を膨らませた計画は、ここで見抜かれます。

加点項目の選び方

本制度の加点には特徴的なルールがあります。「重点政策加点から1つ、政策加点から1つ、計2つまで」という選択制です。該当するものをすべて申請できるわけではないため、どの2つを選ぶかという判断が必要になります。

  • 重点政策加点(4種類):赤字賃上げ加点/事業環境変化加点/東日本大震災加点/くるみん・えるぼし加点
  • 政策加点(10種類):賃金引上げ加点/地方創生型加点/経営力向上計画加点/事業承継加点/過疎地域加点/一般事業主行動計画策定加点/後継者支援加点(アトツギ甲子園)/小規模事業者卒業加点/事業継続力強化計画策定加点/令和6年能登半島地震等に伴う加点

ここで、冒頭に述べた制度改正の話がつながります。かつての「卒業枠」「後継者支援枠」は枠としては廃止され、加点項目として残りました。該当する事業者は、枠を選ぶのではなく加点として申請することになります。

また、賃金引上げ特例を希望すると、賃上げ加点が自動的に適用されます。特例の適用は補助上限額を引き上げるだけでなく、審査上も有利に働くということです。ただし政策加点の枠を1つ使うことになるため、他の政策加点との兼ね合いは確認しておく必要があります。

加点のなかには、事業継続力強化計画や経営力向上計画のように、認定を受けるまでに一定の期間を要するものがあります。これらは申請直前に思い立っても間に合いません。

最も確実な「加点」は、書類を漏れなく出すことです

公募要領には「必要な提出書類がすべて提出されていない場合は不採択となります」と明記されています。加点を1つ取るための労力より、提出書類のチェックリストを作って一つずつ潰す作業のほうが、採択率への寄与は確実です。指定されたファイル名のルール、証明書類の有効期限、電子申請システム上の入力項目の埋め漏れ。こうした形式面の不備で落ちる申請が実際に存在します。計画の中身を磨くことと、形式を完璧に整えること。この2つは、どちらも欠かせません。

補助金情報センターの考え方

補助金情報センターは、小規模事業者持続化補助金について、費用対効果を冷静に判断していただくべき制度だと考えています。補助上限額は通常50万円、特例を適用しても最大250万円です。金額が大きくない以上、申請にかける手間と、得られる補助金と、外部に支払う費用の3つを並べて判断するのが誠実な向き合い方だと思います。当社にご相談いただいた結果、「この内容であればご自身で申請されたほうがよいと思います」とお伝えすることもあります。制度に無理やり当てはめて申請件数を稼ぐことは、お客様にとっても当社にとっても意味がありません。

そのうえで申し上げると、先に決めるべきは販路開拓の中身であって、補助金ではありません。「補助金が使えるからチラシを作る」のではなく、「新しい客層に届けたいからチラシを作る。その費用の一部に補助金が使える」という順序です。この順序が逆になっている計画は、審査でもすぐに分かります。経営計画と補助事業が別々の話になっていて、両者をつなぐ論理がないからです。やりたいことが先にある事業者ほど、結果的に通りやすい計画になるというのが、支援を重ねてきた実感です。

また、この制度は「小規模事業者にとっての補助金の入口」という位置づけで捉えていただくのがよいと考えています。数千万円規模の設備投資を前提とする制度は、従業員5人以下の事業者にとって現実的な選択肢になりにくいのが実情です。まず持続化補助金で、補助金という制度の使い方を経験する。交付決定前に発注してはいけないこと、証憑を残す必要があること、実績報告に期限があることを、小さな金額のうちに体験しておく。その経験は、将来より大きな制度に挑戦する際に確実に効いてきます。

最後に、この制度に固有の価値として申し上げたいのが、商工会議所・商工会との関係づくりです。事業支援計画書の取得は手間のかかる手続ですが、そのプロセスで地域の支援機関に自社の経営計画を説明し、意見をもらう機会が生まれます。窓口の担当者は、地域の他の事業者の状況も、使える他の支援策も知っています。補助金が採択されるかどうかにかかわらず、この関係は事業を続けるうえでの資産になります。制度が代理人だけでの相談を認めていないのは、この関係を事業者本人に築いてもらうためでもあると、当社は理解しています。

なお、本ページの内容は執筆時点で確認した情報に基づいています。補助率・補助上限額・特例の要件・対象経費の区分・加点項目は、公募回次ごとに見直されます。申請をご検討の際は、必ず公式サイト(商工会議所地区:https://r6.jizokukahojokin.info//商工会地区:https://official.jizokukanb.com/)で最新の公募要領をご確認ください。

公募スケジュール

公募のペース

一般型 通常枠は、年に2〜3回程度のペースで公募が実施されております。あわせて、創業型も同時期に年2回程度、共同・協業型は年1〜2回程度の公募があり、これに災害支援枠も加わります。制度全体として見れば、年に複数回の申請機会がある制度です。

回次ごとの受付開始日・締切日時、そして事業支援計画書の発行受付締切は都度設定されます。自社が商工会議所地区か商工会地区かによって参照すべきサイトが異なりますので、最新の公募状況は該当する公式サイトでご確認ください。

準備は1ヶ月前からで大丈夫です

公募要領の公開から申請受付開始までの間隔は、公募回次により異なります。それでも、申請締切の1ヶ月前から本格的に動き出せば、事業支援計画書の取得を含めて間に合わせることは可能です。

重要なのは、この1ヶ月間を効率的に使うことです。経営計画の骨格を固め、見積を取得し、商工会議所・商工会に相談を依頼する。これらを順序立てて進めれば、発行受付締切に間に合わせることができます。駆け込み申請が失敗する理由の多くは、準備期間の不足ではなく、事業支援計画書の発行受付締切が申請締切より先に来ることを見落としているためです。

GビズIDプライムアカウントの取得と、自社を管轄する商工会議所・商工会の確認は、公募開始を待たずに着手できる作業です。とくにGビズIDプライムの取得には数週間程度を要するため、公募開始後に手続きを始めたのでは間に合わないおそれがあります。この2つを先に済ませておけば、公募開始後の時間を経営計画の作成と窓口との相談に集中させることができます。

逆に、申請締切の1ヶ月前からご相談をいただければ、充分な準備期間があります。経営計画の作成から見積の手配、そして商工会議所・商工会への相談依頼まで、計画的に進めることができます。本制度は「準備期間が短い制度」ではなく、「準備期間をどう使うかが重要な制度」です。

小規模事業者持続化補助金の申請に必要な準備とは?

1. 対象者要件の判定と管轄窓口の確認

まず、自社が小規模事業者に該当するかを確認します。業種の区分(商業・サービス業は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下)と、常時使用する従業員数のカウントが判定の中心です。会社役員と同居の親族従業員は従業員数に含めない、という点を忘れないでください。あわせて、医師・歯科医師・助産師、医療法人・社会福祉法人等の対象外事業者に該当しないかも確認します。

同時に、自社の事業所を管轄するのが商工会議所か商工会かを確認してください。事務局も手続も、参照すべき公式サイトも変わります。ここを取り違えると、その後の準備がすべて空回りします。

2. GビズIDプライムアカウントの取得

申請は電子申請システムのみで受け付けられ、公募要領には「郵送での申請は一切受け付けません」と明記されています。電子申請にはGビズIDプライムのアカウントが必須で、取得には数週間程度を要します。検討を始めた段階で、すぐに手続に着手してください。

注意点が一つあります。本補助金は独自の電子申請システムを使用しており、Jグランツではありません。公募要領に「Jグランツ」という語は使われていません。Jグランツを前提とした解説記事が流通しているため、操作画面が違うことに戸惑う方がいますが、システム自体が別物です。ただし、GビズIDプライムが必要である点は変わりません。

3. 商工会議所・商工会への相談開始

事業支援計画書の発行を受けるため、管轄の窓口に連絡を取り、相談の予定を確保します。この工程を後回しにすると、準備全体が破綻します。繁忙期には面談枠が埋まるため、経営計画が完成してから連絡するのではなく、骨格ができた段階で早めに相談を始めるのが実務上の要点です。相談には事業者ご自身が対応する必要があり、社外の代理人のみで相談を行うことはできません。

4. 経営計画書兼補助事業計画書の作成

審査の対象となる中核書類です。次の流れで組み立てます。

  • 自社の現状と強み・弱みの整理:他社と比べて何が違うのかを、具体的な事実で示します
  • 顧客ニーズと市場の動向:誰に売るのかを絞り込み、その顧客が何に困っているのかを示します
  • 経営方針・目標と今後のプラン:強み弱みの分析を踏まえた方向性を示します
  • 補助事業の内容:何を、いつ、どのような手順で行うのかを具体的に書きます
  • 経営計画との連動:その補助事業が経営目標の達成にどう必要かを説明します
  • 新たな価値の創出とデジタル技術の活用:この視点が審査項目に含まれています

5. 経費の積算と見積の取得

  • 計上する経費が8つの区分のいずれかに当てはまるかを確認します
  • ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の上限30万円(税込)、かつ単独申請は不可という制約に抵触しないかを確認します
  • 発注総額(1件あたり)50万円(税込)超の機械装置等、および中古品はすべて2者以上の見積を取得します
  • 対象外経費(自動車・パソコン等・キッチンカー・消耗品・通信費・人件費等)が混入していないかを確認します
  • 「○○一式」という記載は避け、内訳を明示します。一式表記は補助対象経費として認められない可能性があります

6. 特例・加点の適用可否の判断

インボイス特例と賃金引上げ特例について、要件を満たせるかを検証します。賃金引上げ特例は従業員1人あたり給与支給総額の年平均3.0%以上の増加と事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上という約束を伴いますので、賃金台帳をもとに達成可能性を確認してください。赤字事業者に該当すれば補助率3/4の適用も検討します。加点は重点政策加点から1つ、政策加点から1つの計2つまでですので、どれを選ぶかを決めます。

7. 提出書類の最終確認

公募要領には「必要な提出書類がすべて提出されていない場合は不採択となります」と明記されています。経営計画書兼補助事業計画書、事業支援計画書、決算書等の財務資料、特例・加点に応じた証明書類、そして電子申請システム上の入力項目。指定されたファイル名のルールにも従う必要があります。必要書類のリストは公募回次により変わるため、最新の公募要領でご確認ください。

工程のうち、自社の都合だけでは短縮できないのが「GビズIDプライムの取得」と「事業支援計画書の発行」の2つです。いずれも相手方の処理時間に依存します。この2つを起点にスケジュールを逆算し、経営計画の作成をそこに合わせるという順序で組んでください。逆に、経営計画が完成してから2つの手続を始めるという順序では、ほぼ確実に間に合いません。

採択後の全体フロー(重要)

採択はゴールではありません。補助金が実際に入金されるまでには、まだいくつもの工程が残っています。しかもこの段階での失敗は、採択されたにもかかわらず補助金を受け取れないという形で表れます。全体像を先に押さえておいてください。

1. 採択発表・採択通知書の確認

採択結果が公表され、採択通知書を確認します。ここから交付決定に向けた手続が始まります。

2. 不備等の解消

申請内容に不備がある場合は、その解消を求められます。指定された期限までに対応しなければ、次の工程に進めません。

3. 見積書等の取得・提出

申請書類に記載した経費について、見積書等を取得して提出します。発注総額(1件あたり)50万円(税込)超の機械装置等と、金額にかかわらず中古品については、2者以上の見積が必要です。申請時点で相見積を取っていなかった案件は、ここで慌てることになります。

4. 交付決定(ここまで発注してはいけません)

内容が確認されると、交付決定の通知を受けます。採択発表から交付決定までは概ね1〜2か月です。そして、この工程で最も重要な原則がこれです。

交付決定前に発注・契約・購入・支払いを実施したものは、補助対象になりません。

採択の連絡を受けた喜びから、あるいは納期を心配するあまり、交付決定を待たずに発注してしまう事故が実際に起きています。採択されても、発注のタイミングを誤れば補助金はゼロです。順序は変えられません。

5. 補助事業の実施

交付決定後に発注・契約を行い、補助事業を実施します。実施にあたっては、次の点にご注意ください。

  • 支払いは原則銀行振込。10万円(税抜)を超える支払いを現金で行うと補助対象外になります
  • 相殺・小切手・商品券等による支払い、オークションによる購入も対象外です
  • クレジットカード払いの場合、口座からの引落日が補助事業実施期限を過ぎていると対象外になるおそれがあります
  • 契約書・発注書・納品書・請求書・振込記録といった証憑を、その都度そろえて保管します

6. 実績報告書の提出(期限の延長は認められません)

補助事業が終了したら、実績報告書を提出します。提出期限は、補助事業終了後、その日から起算して30日を経過した日または最終提出期限のいずれか早い日までです。

そして公募要領には「提出期限の延長は一切認められません」と明記されています。証憑の整理は事業の実施と並行して進めておかないと、この期限に間に合いません。

7. 確定検査・補助金額の確定

実績報告の内容が検査され、補助金額が確定します。不備が解消されない場合や要件を満たさないと判断された場合、補助金額が減少したり、0円になったりすることがあります。申請時に計上した金額がそのまま支払われるとは限りません。

8. 補助金の請求・入金

確定した補助金額を請求し、入金を受けます。請求後、振込手続には数週間程度を要します。

9. 事業効果報告(未提出だと次回申請できません)

補助事業の完了から1年後に、事業効果および賃金引上げ等状況報告書を提出します。これは任意ではありません。提出されるまで、次公募以降の本補助金に申請できなくなります。

「補助金が入金されたので終わり」と考えて報告を失念し、数年後に別の販路開拓で再申請しようとしたときに初めて気づく、というケースがあります。本制度は複数回の活用が想定される制度だからこそ、この報告を確実に済ませておくことが次の機会につながります。

補助金は精算払い。全額をいったん立て替えます

本制度は事業完了後の精算払いです。補助事業を遂行する段階では自己負担が必要で、経費の全額をいったん自社で支払うことになります。補助率2/3で250万円の補助を受ける計画なら、375万円を先に用意しなければなりません。しかも入金は、実績報告・確定検査・請求手続を経た後で、請求からさらに数週間程度かかります。「補助金が出るから発注できる」ではなく、「全額を払える資金があるから発注できる」のが実態です。計画を組む段階で、立替期間中の資金繰りを必ず確認してください。

自社で申請?または支援機関に依頼?

小規模事業者持続化補助金は、自社で申請することが十分に可能な制度です。補助額が数十万円規模であれば、外部に費用を払って支援を受けるより、ご自身で作成されたほうが合理的なケースもあります。当社はその判断を否定しません。そのうえで、実務上つまずきやすい3つのボトルネックをご紹介します。ここを自力で越えられるかどうかが、判断の分かれ目になります。

ボトルネック①:形式不備による「即不採択」

公募要領には「必要な提出書類がすべて提出されていない場合は不採択となります」と明記されています。計画の中身がどれほど優れていても、書類が1点欠けていればそこで終わりです。実際に発生している形式不備には次のようなものがあります。

  • 申請書類の記載不備、必要書類の未提出
  • 指定されたファイル名のルールに従っていない
  • 事業支援計画書の発行が締切に間に合わない
  • GビズIDプライムの取得が間に合わない

とくに後ろの2つは、締切直前に気づいても取り返しがつきません。いずれも相手方の処理時間に依存する手続だからです。この2点は、申請を検討し始めた最初の週に着手すべき項目です。

ボトルネック②:要件・経費計上の判断

本制度は、金額こそ小さいものの、細かい判断が要求される場面が多い制度です。

  • 両特例を希望した場合、いずれか一つの要件を満たさないだけで全体が交付対象外になります
  • 過去の事業効果報告が未提出だと、そもそも次回公募に申請できません
  • 「○○一式」という経費の記載は、補助対象経費として認められない可能性があります
  • ウェブサイト関連費のみでの申請はできず、上限30万円(税込)の制約もあります
  • 対象外経費(自動車・パソコン等・キッチンカー・消耗品等)の計上
  • 相見積が必要な案件で見積が1者のみ

さらに厄介なのが、旧制度の情報が大量に流通していることです。廃止された枠、存在しない経費区分、引き下げられる前の基準額。ネット検索で上位に出てくる記事が現行制度と食い違っているという状況があり、何が最新なのかを判別する作業自体に手間がかかります。

ボトルネック③:計画内容の説得力

採択率が概ね5割前後で推移していることからも分かるとおり、要件を満たした申請のうち相当数が不採択になっています。計画面での不採択要因として繰り返し見られるのは次の点です。

  • 強み・弱みの分析が不足しており、抽象的な記述に終始している
  • 対象市場・顧客ニーズの具体性が欠けている
  • 補助事業の実現可能性が低い、または手順が曖昧である
  • 経営計画の目標と補助事業が結びついていない
  • 新たな価値の創出やデジタル技術の活用という視点がない

自社の強みを客観的に言語化する作業は、内部の人間ほど難しいという性質があります。日々当たり前にやっていることが強みだと気づけないためです。第三者の視点を入れる価値は、まさにここにあります。

そもそも、持続化補助金が自社に合っているか

判断の前提として、他の主要制度との違いも押さえておいてください。

項目 持続化補助金 省力化投資補助金 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
補助上限 50〜250万円 一般型は最大1億円 枠により最大数千万円規模
主目的 販路開拓+業務効率化 人手不足解消(省力化設備の導入) 新製品・サービス開発、新市場進出、海外展開
対象 小規模事業者(従業員5人/20人以下) 中小企業等 中小企業等
商工会議所・商工会の関与 必須 不要 不要

持続化補助金の決定的な特徴は、設備投資を伴わない販路開拓(チラシ・看板・ウェブサイト・展示会出展・店舗改装等)が対象になることです。他の大型制度は設備投資が前提であり、賃上げ要件や付加価値額の成長率要件も高く設定されています。従業員5人以下の商業・サービス業では、大型制度の投資規模や要件に届かないケースが多く、持続化補助金が現実的な選択肢になります。

最後に、判断の材料をもう一つ。採択後にも失敗の余地があります。交付決定前の発注、10万円(税抜)超の現金払い、クレジットカード払いで口座引落日が補助事業実施期限を過ぎているケース、実績報告書の期限超過。これらはいずれも、採択されたのに補助金を受け取れないという結果を招きます。申請支援だけでなく、採択後の段取りまで見通せているかどうかを含めて、自社で進めるか外部の目を入れるかをご判断ください。制度適合の判断に迷いがある段階でご相談いただければ、他制度を含めた選択肢もあわせてご提示します。早期相談が採択の鍵です。

支援事業者の選び方のポイント

支援事業者によって、提供される内容も結果も大きく異なります。とくに持続化補助金は補助額が限られる制度であるため、支援の質と負担のバランスを冷静に見る必要があります。次の5点でご確認ください。

①実績・専門性

その支援事業者が、どの制度でどれだけの採択実績を持っているかを確認してください。あわせて、実際に申請内容を組み立てる担当者の保有資格も重要です。中小企業診断士は経営コンサルティングに関する唯一の国家資格であり、強み・弱みの分析と経営計画の構成力に直結します。事業再構築補助金の公募結果では、士業別の採択率は税理士38.0%、公認会計士44.9%、行政書士43.0%、中小企業診断士55.3%という差がありました(出典:「事業再構築補助金の公募結果について」)。持続化補助金のように経営分析の質が評価を左右する制度では、誰が書くかが結果に表れます。

認定支援機関別の応募・採択状況。中小企業診断士の採択率は55.3%で、税理士38.0%、税理士法人43.5%、公認会計士44.9%などを上回る。

認定支援機関別の応募・採択状況。支援を受ける相手によって採択率に差が出ていることが読み取れます(出典:「事業再構築補助金の公募結果について」)。

②最新の制度内容を踏まえているか

本制度に固有の、そして極めて重要な確認項目です。現行の一般型は通常枠のみであり、「賃金引上げ枠」「卒業枠」「後継者支援枠」「創業枠」は存在しません。経費区分も8区分に整理され、「資料購入費」「雑役務費」「設備処分費」はなくなりました。ウェブサイト関連費の上限や相見積の基準額も引き下げられています。初回相談で旧制度の枠名や旧区分の経費を口にする支援事業者は、現行制度を追えていない可能性があります。ここは、その場で判別できる分かりやすい指標です。

③商工会議所・商工会との手続を正しく案内できるか

事業支援計画書の発行受付締切が申請締切より前に設定されること、締切後の依頼は理由を問わず受け付けられないこと、商工会議所地区と商工会地区で手続が異なること、そして社外の代理人のみで相談を行うことはできず、面談には事業者本人が対応する必要があること。これらを最初の面談で説明してくれるかどうかを確認してください。「面談も全部こちらでやります」と言う支援事業者がいれば、制度の定めを理解していないか、無理のある提案をしています。

④サポート体制

担当者1名が単独で作成する体制か、複数名でチェックする体制かを確認してください。持続化補助金では、経営計画・補助事業計画・経費の積算・特例の要件・加点の選択が相互に関係します。特例の要件を1つ満たさないだけで全体が交付対象外になり得る構造である以上、複数の視点によるクロスチェックの有無は結果に直結します。

⑤採択後まで見通しているか

本制度は、採択後に見積提出、交付決定、補助事業の実施、実績報告、確定検査、補助金請求、そして完了から1年後の事業効果報告まで続きます。交付決定前の発注、10万円(税抜)超の現金払い、実績報告の期限超過といった事故は、いずれも採択後に起きます。どこまでを標準の支援範囲に含み、どこからが別途の対応になるのかを、契約前に書面で明確にしてくれるかどうかをご確認ください。

補助金情報センターのご支援内容

補助金情報センターでは、制度適合の判断から申請、そして採択後の段取りまでを見据えて、小規模事業者持続化補助金の申請をご支援します。中核となるのは、審査の対象となる経営計画書兼補助事業計画書の設計と作成の伴走です。中小企業診断士が担当し、複数名のクロスチェックを経て内容を確定します。

  • 制度適合の診断:業種区分と常時使用する従業員数のカウント(会社役員・同居の親族従業員の扱いを含みます)、対象外事業者への該当有無を確認し、申請可否を判定します。あわせて、創業型など他の類型のほうが適していないかも検討します
  • 特例・加点の適用判断:インボイス特例、賃金引上げ特例(赤字事業者の補助率3/4を含みます)の要件を満たせるかを検証し、補助上限額を最大化できる組み合わせをご提案します。加点は重点政策加点から1つ、政策加点から1つという選択制のなかで、確実に取れるものを選びます
  • 販路開拓施策の設計:補助金ありきではなく、自社の強みと対象顧客から逆算して、何に投資すべきかを一緒に整理します
  • 経営計画書兼補助事業計画書の作成支援:強み・弱みの分析、対象市場と顧客ニーズ、経営方針と目標、補助事業の具体的内容、新たな価値の創出とデジタル技術の活用まで、審査の観点に対応する構成で組み立てます
  • 経費計上のチェック:8つの経費区分への当てはめ、ウェブサイト関連費の上限と単独申請不可の制約、相見積の要否、対象外経費の混入、「○○一式」表記の回避まで、実績報告で問題にならない形に整えます
  • クロスチェック:常に3名以上の中小企業診断士が内容を読み合わせ、計画の論理の抜けと数値・記載の不整合を潰します
  • 事業支援計画書の取得に向けた準備支援:管轄が商工会議所か商工会かの確認、依頼のタイミングの設計、面談で説明すべき論点の整理をご支援します
  • 提出書類の最終確認:必要書類の網羅、指定のファイル名ルール、電子申請システムへの入力項目の埋め漏れを確認します。書類の不足は即不採択につながるためです
  • 事業継続力強化計画の策定支援:加点項目に対応するため、ご希望に応じて策定をご支援します
  • 採択後の段取りのご案内:交付決定前に発注してはいけないこと、10万円(税抜)超の現金払いが対象外になること、実績報告の期限、完了から1年後の事業効果報告まで、工程と注意点をご案内します

商工会議所・商工会との面談は、事業者様ご自身に対応いただきます。制度上「社外の代理人のみで相談を行うことはできません」と定められているためです。当社のご支援は経営計画の設計と作成の伴走であり、窓口での相談を代行するものではありません。そのかわり、面談で何を聞かれるのか、どの論点をご自身の言葉で説明できるようにしておくべきかを事前に整理し、ご自身で説明できる状態までお手伝いします。この点は、ご契約前に必ずご確認いただいています。

補助金情報センターが選ばれる理由

①制度適合を厳密に見極める初期審査

補助金情報センターでは、制度適合の判断を初期段階で厳密に行い、勝ち筋のある計画に工数を集中させています。持続化補助金についても、対象者要件の判定、特例の適用可否、事業支援計画書の取得スケジュールを初回相談の段階で確認し、今回の公募では間に合わないと判断される場合は、その旨を率直にお伝えしています。

②申請書のライティングは中小企業診断士が専任で担当

申請書のライティング支援は、すべて中小企業診断士が担当します。中小企業診断士は経営コンサルティングに関する唯一の国家資格です。事業再構築補助金の公募結果では、士業別の採択率は税理士38.0%、公認会計士44.9%、行政書士43.0%に対し、中小企業診断士は55.3%でした(出典:「事業再構築補助金の公募結果について」)。持続化補助金の審査は、自社の強み弱みの把握、市場と顧客ニーズの捉え方、経営計画と補助事業の連動といった経営分析そのものを問う内容です。誰が書くかが結果に表れます。

③3名以上によるクロスチェック体制

当社では常に3名以上の中小企業診断士によるクロスチェック体制を敷いています。在籍する中小企業診断士は120名以上。持続化補助金は、両特例を希望した場合にいずれか一つの要件不備で全体が交付対象外になるなど、一点の見落としが結果を左右する制度です。複数の視点で読み直す工程を省きません。

④最新の制度内容を踏まえた支援

本制度は改正が重ねられており、廃止された枠、なくなった経費区分、引き下げられた基準額など、旧制度の情報が広く流通したままになっています。当社は最新の公募要領を一次資料として確認したうえでご支援します。加点対応として、事業継続力強化計画の策定支援も行っています。認定までに一定の期間を要する加点項目は、早期に着手することでしか取れません。

⑤認定経営革新等支援機関としての総合力

補助金情報センターは認定経営革新等支援機関であり、M&A支援機関登録事業者でもあります。国の制度から自治体の制度まで幅広く扱っているため、持続化補助金が最適でない場合には、他制度も含めた選択肢を第三者の立場でご提示できます。初回相談(Zoom)は無料です。お電話(03-6825-0432)でも承ります。

万が一不採択となった場合も、同一テーマでの再申請については追加の着手金をいただかずに再支援を行います(最大2回まで無料)。

豊富な採択実績をご紹介

補助金情報センターは認定経営革新等支援機関として、豊富な支援実績があります。小規模事業者持続化補助金に関する個別の採択事例は、掲載可否について各社へ確認のうえ順次公開してまいります。

具体的な取引先名およびロゴの掲載は、個社確認の上、掲載を準備中です。業種・販路開拓の内容の傾向については、初回相談の際に近い事例をご説明します。

採択率について

小規模事業者持続化補助金の採択率は、直近の複数回で概ね5割前後を推移しており、緩やかに低下する傾向にあります。半数近くが不採択になっているという事実は、制度の性格を考えるうえで重要です。公募要領にも「給付金、支援金等とは異なり、要件を満たす全ての方が採択となるわけではありません」と明記されています。

不採択の要因は、大きく形式面と内容面に分かれます。形式面では、必要書類の未提出、指定のファイル名ルール違反、事業支援計画書の発行が締切に間に合わない、GビズIDプライムの取得が間に合わないといった事故が起きています。内容面では、強み・弱みの分析不足、対象市場や顧客ニーズの具体性の欠如、実現可能性の低さ、経営計画の目標と補助事業が結びついていないこと、新たな価値創出やデジタル技術活用の視点がないことが挙げられます。形式面の不備は、チェックリストと早期着手だけで確実に防げます。ここを潰したうえで、内容面の勝負に持ち込むことが基本です。

ご支援の流れ

①お問い合わせ

フォームまたはお電話でご連絡ください。初回相談(Zoom)は無料です。業種、常時使用する従業員数、検討されている販路開拓の内容をお伺いし、小規模事業者持続化補助金の対象となるかを初期判断します。

②ご面談

対象者要件の充足、インボイス特例・賃金引上げ特例の適用可否、加点として何を選べるか、そして事業支援計画書の発行受付締切までに間に合うかを確認し、申請可否と想定スケジュールをご提示します。創業型や他制度のほうが適していると判断される場合は、その旨をお伝えします。

③ご契約・着手金のご入金

支援内容・費用・スケジュールにご納得いただけましたら、電子契約にて契約を締結します。標準の支援範囲と、別途のご相談となる範囲をあらかじめ書面で明確にいたします。着手金のご入金をもって支援を開始します。

④準備着手・経営計画書兼補助事業計画書の作成

GビズIDプライムアカウントの取得と、管轄が商工会議所か商工会かの確認を並行して進めます。あわせて、自社の強み・弱みの整理、対象顧客と市場の絞り込み、販路開拓施策の設計を行い、中小企業診断士が経営計画書兼補助事業計画書を組み立てます。経費については、8つの区分への当てはめ、相見積の要否、対象外経費の混入、「○○一式」表記の回避まで確認します。3名以上の中小企業診断士によるクロスチェックを経て内容を確定します。

⑤事業支援計画書の取得

作成した経営計画をもとに、管轄の商工会議所・商工会へ発行を依頼します。制度上、社外の代理人のみで相談を行うことはできないため、窓口での相談・面談は事業者様ご自身に対応いただきます。当社は、面談で問われる論点の整理と、ご自身の言葉で説明できる状態づくりをご支援します。発行受付締切は申請締切より前に設定され、締切後の依頼は受け付けられませんので、この工程は前倒しで進めます。

⑥電子申請

電子申請システムから申請を行います。郵送での申請は一切受け付けられません。提出書類の網羅、指定されたファイル名のルール、入力項目の埋め漏れを最終確認します。必要書類がすべて提出されていない場合は不採択となるため、この確認は複数名で行います。

⑦採択発表・交付決定

採択後、成功報酬をご請求します。あわせて、見積書等の提出と交付決定までの工程をご案内します。採択発表から交付決定までは概ね1〜2か月です。交付決定前に発注・契約・購入・支払いを実施したものは補助対象になりませんので、着手の順序を必ずご確認ください。

⑧補助事業の実施

交付決定後に発注・契約を行い、販路開拓の取組を実施します。支払いは原則銀行振込で、10万円(税抜)を超える現金払いは補助対象外です。契約書・発注書・納品書・請求書・振込記録といった証憑を、その都度そろえて保管していただきます。

⑨実績報告

補助事業の終了後、証憑を取りまとめて実績報告書を提出します。提出期限は補助事業終了の日から起算して30日を経過した日または最終提出期限のいずれか早い日までで、期限の延長は一切認められません。実績報告以降の実務は標準の支援範囲外となりますが、ご希望に応じて別途ご相談を承ります。

⑩補助金入金

確定検査により補助金額が確定した後、請求手続を経て補助金が入金されます。請求後、振込手続には数週間程度を要します。なお、補助事業の完了から1年後には事業効果および賃金引上げ等状況報告書の提出が必要です。この報告を行わないと、次公募以降の本補助金に申請できなくなります。

よくある質問

①そもそも小規模事業者持続化補助金とは?

小規模事業者持続化補助金とはどのような制度ですか。
小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む、販路開拓等の取組の経費の一部を補助する制度です。所管は経済産業省 中小企業庁で、事務局は事業所の所在地により分かれ、商工会議所地区は日本商工会議所、商工会地区は全国商工会連合会が担当します。地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的としています。
「賃金引上げ枠」や「創業枠」で申請したいのですが。
現行の一般型にはそれらの枠は存在しません。一般型は通常枠のみです。かつての「賃金引上げ枠」「卒業枠」「後継者支援枠」「創業枠」は廃止され、卒業・後継者支援に相当するものは加点項目として残り、創業に相当するものは別事業の「創業型」に整理されました。旧制度の枠構成を前提にした解説記事が多く残っていますので、必ず最新の公募要領でご確認ください。
補助率と補助上限額を教えてください。
補助率は2/3が基本で、賃金引上げ特例を適用する赤字事業者は3/4となります。補助上限額は、特例を適用しない場合は50万円、インボイス特例の適用で100万円、賃金引上げ特例の適用で200万円、両方の特例を適用すると250万円です。実際に受け取れる金額は「補助対象経費×補助率」と「補助上限額」のいずれか小さいほうになります。
インボイス特例とは何ですか。
補助上限額を50万円上乗せする特例です。補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けており、かつ一定期間に一度でも免税事業者であった、または一定時期以降に創業した事業者が対象となります。期間の細部は公募要領で定められていますので、自社が該当するかは最新の公募要領でご確認ください。
賃金引上げ特例は「事業場内最低賃金+50円以上」が条件ではないのですか。
現行の要件はその形ではありません。求められるのは、①補助事業実施期限日を終点とする連続12か月と前年同月の12か月を比較して従業員1人あたり給与支給総額を年平均3.0%以上増加させること、②事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上であること、の2つです。「+50円以上」は旧制度の賃金引上げ枠の要件であり、これを前提に断念してしまう方がいらっしゃいますが、現行の要件は異なります。なお、賃金引上げ特例を希望すると賃上げ加点が自動的に適用されます。
赤字でも申請できますか。補助率が上がると聞きました。
申請できます。むしろ、直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下である「赤字事業者」が賃金引上げ特例を適用する場合、補助率が2/3から3/4に引き上げられます。自己負担額が軽くなりますので、該当する可能性がある場合は必ず確認してください。
創業したばかりですが、一般型と創業型のどちらで申請すべきですか。
両者の重複申請はできませんので、どちらかを選ぶことになります。創業型は補助上限額200万円(インボイス特例の適用で250万円)、補助率2/3で、「特定創業支援等事業」による支援を受けた証明書の提出が必須です。支援を受けた日および開業日が、公募締切時から起算して過去1か年の間であることも要件となります。この要件を満たせるかどうかが判断の分かれ目です。初回相談の際にご確認ください。
省力化投資補助金やものづくり補助金とはどう使い分けるのですか。
持続化補助金の決定的な特徴は、設備投資を伴わない販路開拓(チラシ・看板・ウェブサイト・展示会出展・店舗改装等)が対象になることです。省力化投資補助金は人手不足解消のための省力化設備の導入、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は新製品・サービス開発や新市場進出が主目的で、いずれも設備投資が前提となり、賃上げ要件や付加価値額の成長率要件も高く設定されています。従業員5人以下の商業・サービス業では大型制度の投資規模や要件に届かないケースが多く、持続化補助金が現実的な選択肢になります。また、商工会議所・商工会の関与が必須なのは持続化補助金だけです。

②要件・対象経費について

「小規模事業者」の定義を教えてください。
常時使用する従業員の数で判定します。商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、サービス業のうち宿泊業・娯楽業は20人以下、製造業その他は20人以下です。売上高や資本金は要件になりません。同じサービス業でも宿泊業・娯楽業は基準が異なりますので、業種の判定を先に行ってください。
役員や家族、パートも従業員数に含めるのですか。
ここは最も誤解の多い箇所です。「常時使用する従業員」には、会社役員、同居の親族従業員は含めません。また、日雇労働者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者、試用期間中の者も含めません。「社長と配偶者と子ども、パート数名」という家族経営の場合、実際に数える人数はかなり少なくなることがあります。人数が多いから対象外だと思い込んで、使えるはずの制度を見送ってしまうケースが実際にあります。
対象にならない事業者を教えてください。NPO法人はどうですか。
医師・歯科医師・助産師、系統出荷による収入のみである個人農業者、協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)、一般社団法人・公益社団法人、一般財団法人・公益財団法人、医療法人・宗教法人・学校法人・農事組合法人・社会福祉法人は対象外です。NPO法人については、一定の要件を満たせば対象となります。具体的な要件は公募要領で定められていますので、最新の内容をご確認ください。
対象経費にはどのようなものがありますか。「資料購入費」は使えますか。
現行の補助対象経費は8区分で、①機械装置等費、②広報費、③ウェブサイト関連費、④展示会等出展費(オンライン含む)、⑤旅費、⑥新商品開発費、⑦借料、⑧委託・外注費です。かつて存在した「資料購入費」「雑役務費」「設備処分費」は、現行の区分には存在しません。旧制度の11区分を前提にした解説が多く流通しているため、これらを織り込んだ計画を組むと経費が丸ごと対象外になります。
ホームページの制作費だけで申請できますか。
できません。ウェブサイト関連費のみによる申請は不可とされており、必ず他の経費区分と組み合わせる必要があります。さらに、ウェブサイト関連費に係る補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です。以前は「補助金総額の1/4」という定め方でしたが引き下げられた経緯がありますので、古い数値を前提に計画を組まないでください。ウェブサイトを軸にするのであれば、チラシ・看板・展示会出展・店舗改装など他の施策と組み合わせた計画にする必要があります。
パソコンやキッチンカーの購入は対象になりますか。
いずれも対象外です。汎用性が高く目的外の使用になりうるものとして、自動車・オートバイ・自転車・フォークリフト・キッチンカー・パソコン等・文房具等・家庭用電気機械器具が明示的に除外されています。このほか、商品仕入や既存機械の取替えといった通常の事業活動費、消耗品(名刺等)、通信費・光熱水費・保険料、役員報酬・人件費・アルバイト代、税務申告費用、講習会・セミナー参加費、不動産の購入・取得も対象外です。
見積は1者から取れば足りますか。中古品を買う場合はどうですか。
発注総額(1件あたり)が50万円(税込)を超える機械装置等の購入は、2者以上の見積が必要です。また、中古品は金額にかかわらず、すべて2者以上の見積が必須です。この基準額は過去に引き下げられた経緯がありますので、古い理解のまま進めないでください。見積は発注前に取ることでしか間に合いません。
支払いは現金でも構いませんか。
原則として銀行振込です。10万円(税抜)を超える支払いを現金で行った場合、その経費は補助対象外となります。また、相殺・小切手・商品券等による支払い、オークションによる購入も対象外です。クレジットカード払いの場合は、口座からの引落日が補助事業実施期限を過ぎていると対象外になるおそれがありますので、引落日までご確認ください。

③申請と採択後について

申請方法を教えてください。Jグランツを使うのですか。
申請は電子申請システムのみで、公募要領には「郵送での申請は一切受け付けません」と明記されています。ただし、本補助金は独自の電子申請システムを使用しており、Jグランツではありません。公募要領に「Jグランツ」という語は使われていません。Jグランツを前提にした解説記事があるためご注意ください。なお、いずれにせよGビズIDプライムのアカウントは必須で、取得には数週間程度を要します。
「事業支援計画書」とは何ですか。自分で作るのですか。
地域の商工会議所・商工会が発行する書類で、申請の必須要件です。申請者自身が作るものではありません。申請者が作成するのは「経営計画書兼補助事業計画書」で、審査の対象となるのはこちらです。事業支援計画書は、その内容を支援機関が確認したうえで発行するものです。補助要件を満たしていないと判断される場合は発行されません。
事業支援計画書はいつまでに依頼すればよいですか。
発行受付締切は、申請締切よりも前に設定されます。直近の回では10日ほど前に設定されていました。しかも「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」とされており、例外は認められていません。窓口の面談枠は繁忙期に埋まりますし、交付に時間を要する場合があるとの注意喚起も出されています。申請締切の1〜2か月前から動き始めることをおすすめします。締切直前の駆け込みは、物理的に不可能とお考えください。
商工会議所地区と商工会地区で手続は違いますか。
異なります。事務局も、商工会議所地区は日本商工会議所、商工会地区は全国商工会連合会と分かれています。商工会地区では、電子申請システム内で商工会へ発行を依頼したうえで、窓口へ出向き面談を経て発行を受けます。商工会議所地区では、商工会議所へ依頼し、発行を受けた事業支援計画書のPDFを電子申請システムへアップロードします。自社の事業所を管轄するのがどちらかを、最初に確認してください。
商工会議所・商工会との相談は、支援会社に代行してもらえますか。
できません。「社外の代理人のみで相談を行うことはできません」と定められており、事業者ご本人が直接相談する必要があります。当社のご支援も、経営計画の設計と作成の伴走までであり、商工会議所・商工会との面談は事業者様ご自身に対応いただきます。そのかわり、面談で何を問われるのか、どの論点をご自身の言葉で説明できるようにしておくべきかを事前に整理いたします。
採択されたら、すぐに発注してよいですか。
いけません。交付決定前に発注・契約・購入・支払いを実施したものは補助対象になりません。採択発表から交付決定までは概ね1〜2か月かかります。その間に、見積書等の取得・提出や不備の解消といった工程があります。採択の連絡を受けても、交付決定の通知が届くまでは発注しないでください。
補助金はいつ受け取れますか。先に立て替える必要がありますか。
事業完了後の精算払いです。補助事業を遂行する段階では自己負担が必要で、経費の全額をいったん自社で支払うことになります。実績報告、確定検査による補助金額の確定、請求手続を経て入金され、請求後の振込手続には数週間程度を要します。「補助金が出るから発注できる」ではなく「全額を払える資金があるから発注できる」というのが実態ですので、資金繰りを事前にご確認ください。
実績報告と事業効果報告について教えてください。
実績報告書は、補助事業終了後、その日から起算して30日を経過した日または最終提出期限のいずれか早い日までに提出します。提出期限の延長は一切認められません。また、補助事業の完了から1年後に、事業効果および賃金引上げ等状況報告書を提出する必要があります。この報告が提出されるまで、次公募以降の本補助金に申請できなくなります。なお、確定検査で不備が解消されない場合や要件を満たさないと判断された場合は、補助金額が減少したり0円になったりすることがあります。

④補助金情報センターのご支援について

初回相談は無料ですか。
無料です。Zoomでの初回相談にて、対象者要件を満たすか、どの特例を適用できるか、加点として何を選べるか、そして事業支援計画書の発行受付締切までに間に合うかを確認し、申請可否をご説明します。お電話(03-6825-0432)でも承ります。
支援の費用を教えてください。
初回相談(Zoom)は無料です。ご支援の費用は、計画の内容やご希望の支援範囲に応じて個別にお見積りいたします。持続化補助金は補助額が限られる制度ですので、費用と得られる補助金、そしてご自身でかけられる手間を並べたうえでご判断いただくようご案内しています。詳細はお問い合わせください。
どこまでが標準の支援範囲ですか。
制度適合の診断、特例・加点の適用判断、販路開拓施策の設計、経営計画書兼補助事業計画書の作成支援とクロスチェック、経費計上のチェック、事業支援計画書の取得に向けた準備支援、提出書類の最終確認、採択後の段取りのご案内が標準の範囲です。商工会議所・商工会との面談は、制度上の定めにより事業者様ご自身に対応いただきます。また、実績報告以降の実務は標準の支援範囲外となり、ご希望に応じて別途ご相談を承ります。線引きはご契約前に書面で明確にいたします。
加点のための計画認定も手伝ってもらえますか。
はい。事業継続力強化計画の策定支援を行っており、加点への対応が可能です。加点は重点政策加点から1つ、政策加点から1つの計2つまでという選択制ですので、自社がどれを取りにいくべきかも含めてご相談ください。認定までに一定の期間を要する加点項目もありますので、早めのご相談をおすすめします。なお、加点項目の一覧は公募回次により増減しますので、最新の公募要領もあわせてご確認ください。
不採択だった場合はどうなりますか。
同一テーマでの再申請については、追加の着手金をいただかずに再支援を行います(最大2回まで無料)。不採択となった要因を整理し、強み・弱みの分析や対象市場の捉え方、経営計画と補助事業の結びつきを組み直したうえで次回に臨みます。
遠方ですが対応してもらえますか。
対応可能です。ヒアリングから経営計画書兼補助事業計画書の作成支援まで、オンラインで完結する体制を整えています。全国からご相談を承っています。なお、商工会議所・商工会との面談は、地域の窓口へ事業者様ご自身にお出向きいただく必要があります。

小さく始めて確実に取りにいく、その設計をご相談ください。

持続化補助金は補助額こそ大きくありませんが、設備投資を伴わない販路開拓にも使える貴重な制度です。制度適合の判断から申請までご支援します。

無料相談を申し込む / 価格・見積もりを依頼する

お電話でのお問い合わせ 03-6825-0432

公式情報を見る

対面面談の依頼・Web無料相談・10分相談(申請可否クイック診断)・見積り依頼はこちら

*は必須項目です

    補助金の無料診断はこちら採択率トップクラスの専門家が対応