事業承継・M&A補助金

公式ホームページ https://shoukei-mahojokin.go.jp/
事業の目的 中小企業・小規模事業者等が、事業承継やM&Aに際して行う設備投資等や、経営資源の引継ぎ、または引継ぎ後の経営統合(PMI)に係る経費の一部を補助する制度です。
公募スケジュール 年に数回程度のペースで実施されております。最新の公募回次・締切は公式サイトでご確認ください。
採択金額 事業承継促進枠:上限800万円/専門家活用枠 買い手支援類型:上限600万円(100億企業宣言の特例で最大2,000万円)・売り手支援類型:上限600万円・小規模売り手支援類型:上限150万円/PMI推進枠 PMI専門家活用類型:上限150万円・事業統合投資類型:上限800万円(100億企業宣言の特例で最大2,000万円)/廃業・再チャレンジ枠:上限150万〜300万円(補助率は公募回次により異なるため要確認)
必要な準備期間 案件の進捗により大きく異なります(要確認・個別相談推奨)。相手先の探索、デューデリジェンス、契約交渉といったM&A実務の進み方に左右されるため、他制度のように一律の目安を示すことができません。
備考 サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用が必須です。あわせて、国税・地方税の滞納がないこと、過去の補助金不正受給歴がないことが求められます。

事業承継・M&A補助金とは?

事業承継・M&A補助金は、中小企業・小規模事業者等が事業承継やM&Aに際して行う設備投資等や、経営資源の引継ぎ、引継ぎ後の経営統合(PMI)に係る経費の一部を補助する制度です。世代交代や譲渡・譲受という、企業にとって一度きりの局面で発生する費用を対象としている点に特徴があります。

この制度が他の補助金と大きく異なるのは、「経営資源の引継ぎ」という無形の取り組みが補助対象に含まれることです。ものづくり系の補助金では、機械装置やソフトウェアといった目に見える投資が中心的な対象となりますが、本制度ではM&A仲介手数料、FA(ファイナンシャル・アドバイザー)費用、デューデリジェンス(DD)費用、PMI専門家のコンサルティング費用など、専門家に支払う費用そのものが対象になります。中小企業のM&Aでは、これらの費用負担が案件を進めるうえでの実質的な障壁になっているためです。

もう一つの特徴が、4つの申請枠に分かれた構造です。現行の制度では、①事業承継促進枠、②専門家活用枠(買い手支援類型・売り手支援類型・小規模売り手支援類型の3類型)、③PMI推進枠(PMI専門家活用類型・事業統合投資類型の2類型)、④廃業・再チャレンジ枠が設けられています。自社が承継する側なのか、譲り受ける側なのか、譲り渡す側なのか、あるいは統合後の投資を行う段階なのかによって、選ぶべき枠と上限額が変わります。枠の選定を誤ると、対象経費として計上できるはずの費用が対象外になるため、着手前の判断が重要になります。

本ページに記載する枠構成・上限額は、直近の公募回で公表されている内容に基づく整理です。本制度は公募回次ごとに枠の構成や上限額が見直される傾向があり、次回公募の回次・日程・要件は要確認です。最新の公募要領は必ず公式サイトでご確認ください。

事業の目的

本制度の目的は、中小企業・小規模事業者等が事業承継やM&Aに際して行う設備投資等や、経営資源の引継ぎ、引継ぎ後の経営統合に係る経費を補助することで、事業と雇用、技術を次の担い手へ引き継ぐ動きを後押しすることにあります。

その背景にあるのが、後継者不足の問題です。経営者の高齢化が進む一方で、親族内に後継者が見つからない企業は少なくありません。そうした企業にとって、第三者への譲渡(M&A)は事業を存続させる現実的な選択肢になります。しかし中小企業のM&Aでは、仲介手数料やデューデリジェンス費用といった専門家費用が譲渡価額に比して重く、費用負担が理由で検討そのものを断念する例が生じてきました。本制度が専門家費用を補助対象に据えているのは、この障壁を下げるためです。

直近の公募回で小規模売り手支援類型が新設されたのも、同じ問題意識によるものと理解できます。譲渡規模が小さい案件ほど、仲介手数料の最低報酬が相対的に重くなり、支援の担い手も付きにくくなります。小規模事業者のM&Aを後押しする類型が設けられたことで、これまで制度の外に置かれがちだった規模の案件にも道が開かれました。

あわせて重視されているのが、引き継いだ後をどうするかという論点です。事業承継促進枠が「承継後の経営革新に取り組む後継者」を対象としていること、PMI推進枠が独立した枠として設けられていることは、この制度が譲渡の成立自体をゴールとしていないことを示しています。承継やM&Aは、その後の経営統合と成長投資まで含めて初めて成果につながる、という考え方が制度設計に組み込まれています。

4つの申請枠

現行の申請枠は、次の4つです。専門家活用枠は3類型、PMI推進枠は2類型に分かれており、実質的には7つの選択肢から自社の局面に合うものを選ぶことになります。

申請枠・類型 対象となる事業者 補助上限額
①事業承継促進枠 承継後の経営革新に取り組む後継者 800万円
②専門家活用枠
買い手支援類型
M&Aで他社を譲り受ける買い手側 600万円
(100億企業宣言の特例で最大2,000万円)
②専門家活用枠
売り手支援類型
M&Aで他社へ譲り渡す売り手側 600万円
②専門家活用枠
小規模売り手支援類型
小規模事業者の売り手側(近年新設された類型) 150万円
③PMI推進枠
PMI専門家活用類型
M&A後の経営統合に専門家を活用する事業者 150万円
③PMI推進枠
事業統合投資類型
M&A後の統合に伴う設備投資等を行う事業者 800万円
(100億企業宣言の特例で最大2,000万円)
④廃業・再チャレンジ枠 廃業を伴う事業者(他の3枠との併用申請が可能) 150万〜300万円

①事業承継促進枠

承継後の経営革新に取り組む後継者を対象とする枠で、補助上限は800万円です。対象経費は設備投資費・原材料費・外注費・販路開拓費で、専門家費用ではなく「引き継いだ事業をどう伸ばすか」に投じる費用が中心になります。親族内承継や従業員承継で事業を引き継ぎ、新たな取り組みを始める段階の事業者に向いています。

②専門家活用枠(買い手・売り手で枠が分かれます)

M&Aに伴う専門家費用を対象とする枠です。この枠で最も重要なのは、買い手と売り手で申請する類型が異なるという点です。同じ一件のM&A案件であっても、譲り受ける側は買い手支援類型、譲り渡す側は売り手支援類型に、それぞれ申請することになります。対象経費は仲介手数料、FA費用、デューデリジェンス(DD)費用などです。

買い手支援類型の上限は600万円で、100億企業宣言を行っている場合の特例により最大2,000万円まで引き上げられます。売り手支援類型の上限は600万円です。近年新設された小規模売り手支援類型は上限150万円で、仲介手数料の負担が相対的に重くなりやすい小規模M&A案件を後押しする位置づけです。

③PMI推進枠(M&A後の経営統合を支援)

M&A成立後の経営統合(PMI)を対象とする枠で、2類型に分かれます。PMI専門家活用類型はPMI専門家のコンサルティング費用が対象で上限150万円、事業統合投資類型は設備投資・改装費・システム統合費が対象で上限800万円(100億企業宣言の特例で最大2,000万円)です。譲受後に業務システムを統合する、拠点を改装する、といった局面で活用できます。

④廃業・再チャレンジ枠

廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費などを対象とする枠で、補助上限は150万〜300万円です。他の3枠と併用して申請できる点が特徴で、たとえば事業の一部を譲渡し、残る部門は廃業するといったケースで、専門家活用枠とあわせた申請が想定されます。

枠の選定は、着手前に決めておくべき論点です

本制度は枠ごとに対象経費が異なるため、枠の選定を誤ると、支出した費用が補助対象から外れることになります。特にM&A案件では、仲介契約の締結タイミングと公募スケジュールの関係で、対象経費として認められる範囲が変わり得ます。どの枠で申請するかは、仲介業者・FAとの契約に入る前に整理しておくことが望まれます。判断に迷う段階で、今すぐご相談ください。

各枠の補助率および補助下限額、100億企業宣言の特例の適用条件については、公募回次により取扱いが異なる場合があります(要確認)。申請にあたっては、該当する公募回次の公募要領で必ずご確認ください。

対象経費

対象経費は申請枠ごとに定められています。「M&Aに関わる費用であれば何でも対象」という制度ではないため、どの枠で申請するかによって計上できる費用が変わります。

①事業承継促進枠の対象経費

  • 設備投資費:承継後の経営革新に必要な機械装置等の導入費用
  • 原材料費:新たな取り組みに要する原材料の費用
  • 外注費:事業の一部を外部に委託する費用
  • 販路開拓費:新規顧客の開拓に要する費用

②専門家活用枠の対象経費

  • 仲介手数料:M&A仲介業者に支払う手数料
  • FA費用:ファイナンシャル・アドバイザーに支払う費用
  • デューデリジェンス(DD)費用:財務・法務・税務等の調査に要する費用

買い手支援類型・売り手支援類型・小規模売り手支援類型のいずれも、M&Aの実行過程で専門家に支払う費用が中心です。上限額は類型により異なります。

③PMI推進枠の対象経費

  • PMI専門家活用類型:PMI専門家によるコンサルティング費用
  • 事業統合投資類型:設備投資費、改装費、システム統合費

④廃業・再チャレンジ枠の対象経費

  • 廃業支援費:廃業手続に要する専門家費用等
  • 在庫廃棄費:在庫の処分に要する費用
  • 解体費:建物・設備等の解体に要する費用
  • 原状回復費:賃借物件の明渡しに伴う原状回復費用

支出のタイミングが対象可否を左右します

補助金は、原則として交付決定後に発注・契約した経費が対象です。M&A案件では、仲介契約やアドバイザリー契約を先に締結してから補助金の検討に入るケースが少なくありませんが、その場合、支払済み・契約済みの費用が対象外となるおそれがあります。M&Aの検討を始めた段階で、補助金の活用可否を並行して確認しておくことが、対象経費を取りこぼさないための実務上の要点です。

各経費区分の具体的な範囲、対象外となる経費(消費税、汎用性の高い物品、既往契約に係る費用等の取扱い)は公募回次により細部が異なります(要確認)。計上可否の判断は、該当回次の公募要領に基づいて行ってください。

補助率・上限額

現行の各枠・各類型の補助上限額は、次のとおりです。

申請枠・類型 補助上限額 主な対象経費
事業承継促進枠 800万円 設備投資費・原材料費・外注費・販路開拓費
専門家活用枠 買い手支援類型 600万円
(特例適用時 最大2,000万円)
仲介手数料・FA費用・DD費用
専門家活用枠 売り手支援類型 600万円 仲介手数料・FA費用・DD費用
専門家活用枠 小規模売り手支援類型 150万円 仲介手数料・FA費用・DD費用
PMI推進枠 PMI専門家活用類型 150万円 PMI専門家のコンサルティング費用
PMI推進枠 事業統合投資類型 800万円
(特例適用時 最大2,000万円)
設備投資費・改装費・システム統合費
廃業・再チャレンジ枠 150万〜300万円 廃業支援費・在庫廃棄費・解体費・原状回復費

100億企業宣言の特例

買い手支援類型および事業統合投資類型では、100億企業宣言を行っている場合の特例により、補助上限が最大2,000万円まで引き上げられます。通常の上限(600万円・800万円)と比べて大きな差があるため、M&Aを成長戦略の一環として位置づけている企業にとっては、宣言の有無が調達できる補助額を左右します。

特例の適用条件および宣言の手続に要する期間については、公募回次ごとの公募要領での確認が必要です。手続には一定の期間を要するのが通例であり、公募開始を待ってから着手すると間に合わないおそれがあります。

賃上げによる上限の引き上げ

本制度には、事業場内最低賃金+30円以上の賃上げ等の要件を達成した場合に、補助上限が引き上げられる仕組みがあります。適用対象となる枠、引き上げ後の金額、達成できなかった場合の取扱いは公募回次により異なるため、申請前にご確認ください。賃上げは採択後の実績報告で確認される性質のものであり、達成の見通しが立つ水準で計画することが安全です。

補助率については、枠・類型および公募回次によって異なる設定がなされています。上限額だけで判断せず、自社の想定支出に補助率を掛けた実際の受給見込額で検討してください。

事業承継・M&A補助金の基本要件とは?

事業承継・M&A補助金には、すべての枠に共通する基本要件があります。枠ごとの個別要件を検討する前に、まずこの共通要件を満たしているかを確認してください。いずれか一つでも欠けると、申請が成立しません。

①対象者要件

日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者・個人事業主であることが必要です。中小企業に該当するかどうかは、業種ごとの資本金・従業員数の基準により判定されます。判定基準の詳細および、みなし大企業の取扱い等については、公募回次ごとの公募要領でご確認ください。

②税の滞納がないこと

国税・地方税の滞納がないことが求められます。納税証明書等の提出を求められる場合があるため、分割納付中の税目がある場合などは、申請準備の早い段階で状況を整理しておく必要があります。

③補助金の不正受給歴がないこと

過去に補助金の不正受給を行っていないことが要件です。グループ会社や関係会社を含めた確認が必要になる場合があります。

④サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用が必須

本制度では、サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用が必須とされています。これは他の多くの補助金には見られない要件で、見落とされやすい項目です。サービスの契約・導入には手続と期間を要するため、申請直前に気づくと締切に間に合わないおそれがあります。対象となるサービスの範囲や、いつまでに利用開始していればよいかといった要件の詳細は、公募回次ごとの公募要領での確認が必要です。

見落としやすいのは、事業要件ではなく手続要件です

本制度で申請が成立しない原因として実務上多いのは、事業計画の内容ではなく、サイバーセキュリティお助け隊サービスの未契約、納税状況の未整理、GビズID等の未取得といった手続面です。これらはいずれも、事前に着手していれば確実に潰せる項目です。M&Aの交渉に注力しているうちに手続が後回しになるケースが典型的ですので、早期相談が採択の鍵です。

枠ごとの個別要件について

上記の共通要件に加えて、各枠には個別の要件が定められています。たとえば事業承継促進枠では承継の実施時期や後継者の要件、専門家活用枠ではM&A支援機関に係る登録制度に登録された事業者の関与、PMI推進枠ではM&Aの成立時期といった論点があります。これらは公募回次により内容が更新されるため、該当回次の公募要領でご確認ください。

申請を有利にするポイント

本制度は「相手のある取引」を前提とする点が他の補助金と異なり、計画の具体性がそのまま評価につながります。以下の6点をご確認ください。

観点 整えておくべき内容
①スキームの明確さ 株式譲渡か事業譲渡か、譲渡範囲はどこまでか、想定するスケジュールはどうかを、申請時点で説明できる状態に整理します。相手先が未確定の段階であっても、探索の進捗と想定する取引形態を具体的に示せるかどうかで、計画の信頼性が変わります。
②デューデリジェンス(DD)の質 財務・法務・税務のどの範囲をどの専門家に依頼し、何を確認しようとしているのかを明示します。DD費用を計上する以上、その調査が取引判断のどこに効くのかを説明できることが重要です。金額だけを並べた計上は、必要性の説明として弱くなります。
③PMI計画の具体性 譲受後に何を、いつまでに、誰が統合するのかを工程で示します。人事・給与制度、業務システム、取引先対応、キーマンの処遇といった論点ごとに整理すると、統合の実現可能性が伝わります。「シナジーを追求します」という記述だけでは計画になりません。
④賃上げ計画 事業場内最低賃金+30円以上の賃上げ等を行う場合は、その原資がどこから生まれるのかをあわせて示します。承継・統合によって収益構造がどう変わるのかと、賃上げの水準が因果でつながっている形が望まれます。
⑤専門家の活用状況 仲介業者・FAとどのような契約を結び、どこまで進んでいるのかを明確にします。M&A支援機関に係る登録制度への登録状況も確認しておくべき点です。専門家の関与が実体を伴っていることが、計画の実現可能性の裏付けになります。
⑥引継ぎ後の成長ストーリー 承継・譲受を起点に、事業をどう伸ばすのかを数値で示します。本制度は取引の成立自体を目的とした制度ではなく、引き継いだ経営資源が活きることを前提とした設計です。承継後の経営革新や統合後の投資が、既存事業とどう組み合わさるのかを説明します。

M&Aの進捗と公募スケジュールの噛み合わせが、実務上の最大の論点です

本制度の難しさは、計画書の書き方以前に、相手のあるM&A実務のタイミングを、公募スケジュールに合わせて設計しなければならない点にあります。交渉が想定より早く進めば契約済みの費用が対象外となり、遅れれば次回公募を待つことになります。
この噛み合わせは、M&Aの実務と補助金の実務の双方を把握していないと判断できません。当社はM&A支援機関登録を受けており、両面から進行を設計できる体制でご支援します。

補助金情報センターの考え方

補助金情報センターは、事業承継・M&A補助金を「採択されて終わるもの」とは考えていません。この制度で本当に問われるのは、承継やM&Aが成立し、引き継いだ事業が回り始めるかどうかだからです。採択通知を受け取っても、交渉が決裂すれば補助対象となる支出は発生せず、統合につまずけば投資は回収されません。

当社はM&A支援機関登録を受けており、補助金申請の支援だけでなく、M&Aアドバイザリーそのものを事業として手がけています。この立場から見ると、本制度の実務は「申請書を書く仕事」ではなく、M&Aの進行管理と補助金の要件管理を同時に走らせる仕事です。仲介契約をいつ締結するか、DDをどの範囲で発注するか、クロージングを公募スケジュールのどこに置くか。こうした判断が、そのまま対象経費の範囲と採択可能性を左右します。

そのため当社では、初回のご相談の段階から成約とPMIまでを視野に入れて進行を設計します。補助金の枠に合わせてM&Aを急がせることも、逆に補助金を理由に交渉を止めることも、お客様の利益にはなりません。取引として成立する形を優先し、そのうえで使える制度を最大限あてはめるという順序を守ります。

また、M&Aは相手のある取り組みです。相手先の探索、初期的な打診、条件のすり合わせには相応の時間がかかり、その間にも公募回次は進んでいきます。情報収集と相談を早く始めた企業ほど、選べる選択肢が多いというのが実務上の実感です。まだ相手先が決まっていない、譲るか続けるか迷っている、という段階でも構いません。早期相談が採択の鍵です。

制度適合の判断についても率直にお伝えします。想定される支出が補助対象に馴染まない場合や、公募スケジュールとの兼ね合いで次回以降の申請が適切と判断される場合には、その旨を初回相談の段階でご説明します。無理に当てはめることは、お客様の時間と資金の双方にとって損失になるためです。

公募スケジュール

公募は年に複数回実施される傾向にあります

本制度は、年に数回程度のペースで公募が実施されております。ただし、各回の受付期間・締切日・枠の構成は回次ごとに変動しており、前回と同じ条件で次回が実施されるとは限りません。枠そのものが追加・見直しされることもあります。最新の日程・枠構成は必ず公式サイト(https://shoukei-mahojokin.go.jp/)でご確認ください。

申請から入金までの期間に注意

本制度は、申請受付から採択結果の公表、補助金の交付まで、申請から実際に資金を受け取るまでに1年近い期間を要する想定です。補助金は後払いが原則ですので、仲介手数料やDD費用は一旦自社で立て替えることになります。この資金繰りは、M&Aの実行計画に織り込んでおくべき事項です。

M&Aの進捗と公募回次を合わせる

他の補助金であれば「次回公募に向けて準備する」という判断が取りやすいのですが、本制度では相手のあるM&A実務が同時並行で進んでいるため、公募回次を待つ選択が常に取れるとは限りません。逆に、交渉が想定より早く進み、交付決定前に契約を締結してしまうと対象経費を失うおそれもあります。どの回次を狙うかは、M&Aの進捗と併せて早い段階で設計しておく必要があります。今すぐご相談ください。

事業承継・M&A補助金の申請に必要な準備とは?

1. 公募要領の確認と枠の選定

まず該当回次の公募要領を確認し、自社がどの枠・類型に該当するかを判断します。承継する後継者の立場なのか、買い手なのか、売り手なのか、統合後の投資段階なのかによって、選ぶ枠と対象経費が変わります。廃業を伴う場合は、廃業・再チャレンジ枠を他の枠と併用できるかもあわせて検討します。ここでの判断が、その後に計上できる経費の範囲を決定づけます。

2. 共通要件の充足確認

  • 中小企業・小規模事業者・個人事業主に該当するか:業種ごとの資本金・従業員数の基準で判定します
  • 国税・地方税の滞納がないか:分割納付中の税目がある場合は早めに状況を整理します
  • 補助金の不正受給歴がないか:関係会社を含めた確認が必要な場合があります
  • サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用:本制度では必須要件です。契約・導入に期間を要するため、最初に着手すべき項目の一つです

3. M&A仲介業者・FAとの契約状況の整理

専門家活用枠で申請する場合、どの支援機関と、いつ、どのような契約を締結しているかが対象経費の判定に直結します。既に契約済みの費用がある場合、その扱いを確認しなければなりません。あわせて、当該支援機関がM&A支援機関に係る登録制度に登録されているかも確認事項です。まだ契約前の段階であれば、補助金の交付決定時期を踏まえた契約設計が可能になります。

4. 対象経費の見積取得

仲介手数料、FA費用、DD費用、設備投資費など、計上を予定する経費について見積を取得します。M&A関連費用は着手金・中間金・成功報酬といった段階的な料金体系になっていることが多く、どの部分が補助対象になるのかを支援機関に確認しておく必要があります。設備投資を伴う場合は、通常の補助金と同様に相見積の要否を確認します。

5. 事業計画書の準備

枠に応じて、承継後の経営革新の内容、M&Aのスキームと目的、PMIの工程、廃業に至る経緯などを記載します。共通して求められるのは、この取り組みによって事業と雇用がどう維持・成長するのかを、具体的な数値と工程で示すことです。相手先が特定されている場合は、その企業との組み合わせによって何が生まれるのかを説明します。

6. 賃上げ計画の検討(該当する場合)

事業場内最低賃金+30円以上の賃上げ等により補助上限の引き上げを狙う場合は、その原資の見通しとあわせて計画します。賃上げは採択後に実績が確認される性質のものですので、達成できる水準を置くことが結果的に安全です。要件の詳細および未達の場合の取扱いは、公募回次ごとにご確認ください。

7. 電子申請の準備

申請は電子申請システムで行います。利用に必要なアカウント(GビズID等)の取得には期間を要する場合がありますので、公募開始前に準備を済ませておくことが望まれます。必要なアカウントの種類および取得所要期間は、該当回次の公募要領でご確認ください。

提出書類の様式、ページ数の制限、添付書類の種類は公募回次により異なります。形式面の不備は内容の評価以前に審査の妨げとなるため、提出前の確認工程を必ず確保してください。

採択後の全体フロー(重要)

採択はゴールではなく、補助金を受け取るまでの手続の起点です。本制度では、採択後にM&A実務と補助金手続が並行して進むことになります。

1. 交付申請・交付決定

採択後、交付申請を行い、交付決定を受けます。この段階で見積の妥当性や経費の対象性が改めて確認されるため、申請時に提出した見積の内容がそのまま通るとは限りません。原則として、発注・契約は交付決定後に行う必要があります。交付決定前に締結した契約に係る費用は補助対象外となるおそれがあるため、M&Aの進行と交付決定のタイミングを調整することが実務上の要点になります。

2. 契約締結・クロージング

専門家活用枠であれば、DDの実施、最終契約の締結、クロージングという流れで進みます。事業承継促進枠であれば、承継の実行と経営革新の取り組み開始が該当します。M&Aは相手のある取引であるため、交渉の結果として条件やスケジュールが動くことがあります。補助事業の内容に変更が生じる場合は、所定の変更手続が必要になる場合がありますので、事務局への確認を怠らないようにします。

3. PMI(経営統合)の実施

M&A成立後は、人事・給与制度、業務システム、取引先対応、キーマンの処遇といった統合作業が始まります。PMI推進枠で申請している場合は、この段階の専門家費用や設備投資が補助対象です。PMIは成立直後の数か月が最も重要な時期であり、ここでの取り組みが投資回収の成否を分けます。

4. 実績報告・補助金の受領

補助事業の完了後、実績報告を提出し、確定検査を経て補助金が支払われます。補助金は後払いが原則であり、申請から交付までの期間は長くなる傾向があります。仲介手数料等は一旦自社で立て替えることになります。

5. 事後の報告義務

採択後には、事業化状況の報告等の義務が課されるのが一般的です。報告の回数・期間・様式、および取得財産の処分制限の有無については、公募回次ごとの公募要領および交付規程でご確認ください。賃上げによる上限引き上げの適用を受けた場合は、その達成状況も確認の対象となります。

採択後に交渉が不成立となった場合の取扱い

M&Aは相手のある取引であるため、交付決定後に交渉が不成立となる可能性を完全には排除できません。この場合、補助事業が完了しないことになり、補助金の支払いは受けられません。既に支出した費用の取扱いや、事業中止の手続については、事務局への速やかな連絡と個別確認が必要です。
この不確実性があるからこそ、補助金を前提とした資金計画を組まないことが実務上の鉄則です。補助金は成立後に得られる上乗せと位置づけ、取引そのものは自社の資金力の範囲で成立する形に設計してください。

自社で申請?または支援機関に依頼?

補助金の申請は自社で行うこともできます。ただし本制度では、次の3つがボトルネックになりやすいことが分かっています。申請すれば必ず通る制度ではなく、一定数が不採択となっている点には注意が必要です。

ボトルネック①:枠の選定

4つの枠と7つの類型から、自社の局面に合うものを選ぶ必要があります。買い手か売り手か、承継後の経営革新か統合後の投資か、廃業を併用するか。枠ごとに対象経費と上限額が異なるため、選定を誤ると計上できるはずの費用が対象外になります。さらに近年小規模売り手支援類型が新設されるなど、枠の構成自体が回次ごとに更新されており、過去の情報のまま判断すると誤りが生じます。

ボトルネック②:書類と手続要件

事業計画書、見積、決算関係書類、納税証明書等に加え、サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用という本制度固有の必須要件があります。これは他の補助金にはあまり見られない項目で、申請直前に気づくと契約・導入が間に合わないおそれがあります。電子申請用アカウントの取得にも期間を要します。いずれも内容の巧拙以前に、申請の成立可否を左右する項目です。

ボトルネック③:M&A実務との並走

最も難度が高いのがここです。本制度の申請準備は、相手先の探索、条件交渉、デューデリジェンス、契約締結といったM&A実務と同時並行で進みます。交渉が想定より早く進めば交付決定前の契約となって対象経費を失い、遅れれば当該回次での申請が成立しません。この噛み合わせは、M&Aの実務感覚と補助金の要件知識の双方がなければ判断できません。

加えて、M&Aの交渉自体が経営者の時間と集中力を大きく消費します。相手先との協議が佳境に入る時期と、申請書の作成期限が重なるのが通例です。この時期に補助金の実務を外部に任せられるかどうかが、交渉そのものの質にも影響します。制度適合の判断に迷う段階から、外部の目を入れることをおすすめします。早期相談が採択の鍵です。

支援事業者の選び方のポイント

支援事業者によって、提供される内容と結果は大きく異なります。特に本制度は補助金の実務とM&Aの実務が交差するため、どちらか一方しか扱えない支援事業者では、進行の設計そのものが難しくなります。次の6点でご確認ください。

①実績・専門性

補助金の採択実績に加えて、M&A支援機関に係る登録制度への登録があるかを確認してください。登録の有無は、M&A実務を業として扱っているかどうかの一つの目安になります。あわせて、実際に申請書を書く担当者の保有資格も重要です。事業再構築補助金の公募結果では、士業別の採択率は税理士38.0%、公認会計士44.9%、行政書士43.0%、中小企業診断士55.3%という差がありました(出典:「事業再構築補助金の公募結果について」)。

認定支援機関別の応募・採択状況。中小企業診断士の採択率は55.3%で、税理士38.0%、税理士法人43.5%、公認会計士44.9%などを上回る。

認定支援機関別の応募・採択状況。支援を受ける相手によって採択率に差が出ていることが読み取れます(出典:「事業再構築補助金の公募結果について」)。

②補助金の知見とM&Aの知見、両方を備えているか

本制度は「補助金の要件充足」と「M&A取引の成立」という、性質の異なる2つの実務が同時並行で進みます。補助金専業の支援機関はM&A実務(相手先探索・DD・契約交渉)に踏み込めず、M&A仲介・FA専業の事業者は補助金の要件管理に不慣れというケースが少なくありません。どちらか一方の知見しかない支援事業者に依頼すると、両者の間で情報の受け渡しが分断され、スケジュールの整合や対象経費の判断で見落としが生じやすくなります。両方の実務を自社内で完結できる体制かどうかを確認してください。

③サポート体制

担当者1名が単独で作成する体制か、複数名でチェックする体制かを確認してください。本制度では、枠の選定、対象経費の切り分け、M&A実務との時間軸の調整といった複数の論点を同時に管理する必要があります。複数の視点によるクロスチェックがあるかどうかで、見落としの発生率が変わります。

④アフターサポート(PMIまで見ているか)

本制度は、交付申請、契約・クロージング、PMIの実施、実績報告と続きます。採択までで契約が終了する支援では、M&Aが最も難しくなる局面を自社だけで乗り切ることになります。特にPMIは成立直後の数か月が要諦であり、ここに伴走できる体制があるかは、投資の成否に直結します。どこまでを支援範囲に含むのかを、契約前に明確にしてください。

⑤価格

着手金・成功報酬の内訳と、成功報酬の料率を確認してください。加えて本制度に固有の論点として、M&Aの仲介・FA報酬と補助金支援報酬が二重に発生していないかという点があります。M&Aアドバイザリーと補助金支援を同一の事業者に依頼する場合、報酬体系を一本化できる余地があるかを確認する価値があります。

M&A支援機関×認定経営革新等支援機関だからこそ実現できる削減効果

当社はM&A支援機関登録と認定経営革新等支援機関の両方の立場を持っており、補助金申請支援とM&Aアドバイザリーを一体で提供できます。仲介手数料・デューデリジェンス費用・セカンドオピニオン費用等を個別に発注する場合と比べ、計画的に補助金を活用し、当社にM&A支援まで一括でご依頼いただくことで、M&A関連コストを総額で大きく圧縮できるケースがあります。

M&A関連コスト削減効果の試算グラフ(買い手向けケーススタディ、譲渡額1億円の場合)

※買い手向けケーススタディ(譲渡額1億円の場合)の試算例です。実際の削減額は案件の内容により異なります。詳細は個別にご相談ください。

⑥事業成功の確度

採択されることと、M&Aが成功することは別です。補助金を取ることを優先して不利な条件で取引を急げば、採択されても事業としては失敗します。取引として成立する形を優先し、そのうえで制度をあてはめるという順序で説明してくれるかを、初回相談での話しぶりから見極めてください。

補助金情報センターのご支援内容

補助金情報センターでは、制度適合の判断から採択後の実績報告まで、事業承継・M&A補助金の申請に必要な工程をご支援します。当社はM&A支援機関登録を受けており、補助金支援とM&Aアドバイザリーを同一の体制で提供できる点が、他の支援事業者との違いです。

  • 制度適合の診断:中小企業・小規模事業者等の該当性、納税状況、想定する支出が対象経費に馴染むかを初期段階で確認します
  • 申請枠の選定支援:事業承継促進枠、専門家活用枠(買い手・売り手・小規模売り手)、PMI推進枠(PMI専門家活用・事業統合投資)、廃業・再チャレンジ枠から、自社の局面に合う枠と併用の可否を整理します
  • 手続要件の段取り支援:サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用、電子申請用アカウントの取得、納税証明書等の準備を、締切から逆算した工程でご提示します
  • 対象経費の切り分けと見積整理:仲介手数料・FA費用・DD費用の段階的な料金体系のうち、どこが補助対象になるのかを整理します
  • 事業計画書の作成支援:承継後の経営革新、M&Aのスキームと目的、PMIの工程、賃上げ計画を一本の論理でつなぎ、中小企業診断士が執筆を担当します
  • 採択後の支援:交付申請、事業実施中の手続、実績報告まで継続してご支援します

当社はM&A支援機関登録事業者として、相手先の探索・条件交渉・DDの設計・契約実務・PMI(統合後の人事給与制度や業務システムの統合支援)まで一体でご依頼いただくことも可能です。これらのM&Aアドバイザリー実務は、上記の補助金申請支援とは別のご依頼・別料金となります。すでに仲介業者・FAが決まっている場合は、その進行に合わせた補助金側の要件管理のみを行うことも可能です。ご希望の範囲は初回相談でお伺いします。

補助金×M&A×AI導入の三位一体でご支援します

当社は、補助金申請支援、M&Aアドバイザリー、AI導入支援を組み合わせたサービスを提供しています。事業を譲り受けた後に業務システムを統合し、AIを活用して生産性を高める、といった一連の流れを、制度の活用とあわせて設計できる体制です。M&Aを「取引」で終わらせず、その後の成長投資まで含めて組み立てたいとお考えでしたら、今すぐご相談ください。

補助金情報センターが選ばれる理由

①制度適合を厳密に見極める初期審査

補助金情報センターでは、制度適合の判断を初期段階で厳密に行い、勝ち筋のある計画に工数を集中させています。約4割が不採択となる制度において、どこに工数をかけるかの判断は結果に直結します。

②M&A支援機関登録事業者として、取引そのものを支援できます

当社はM&A支援機関登録を受けており、補助金の申請支援だけでなく、M&Aアドバイザリー業務そのものを手がけています。本制度の実務は、M&Aの進捗と補助金の要件管理を同時に走らせる仕事です。仲介契約の締結時期、DDの発注範囲、クロージングの置き場所といった判断を、両面から設計できることが当社の強みです。

③申請書のライティングは中小企業診断士が専任で担当

申請書のライティング支援は、すべて中小企業診断士が担当します。中小企業診断士は経営コンサルティングに関する唯一の国家資格です。事業再構築補助金の公募結果では、士業別の採択率は税理士38.0%、公認会計士44.9%、行政書士43.0%に対し、中小企業診断士は55.3%でした(出典:「事業再構築補助金の公募結果について」)。誰が書くかは、結果に表れます。

④3名以上によるクロスチェック体制

当社では常に3名以上の中小企業診断士によるクロスチェック体制を敷いています。在籍する中小企業診断士は120名以上。枠の選定、対象経費の切り分け、M&A実務との時間軸の調整という複数の論点を並行して管理するには、複数の視点で読み直す工程が欠かせません。

⑤認定経営革新等支援機関としての総合力

補助金情報センターは認定経営革新等支援機関です。制度をまたいで蓄積した実務知見を、本制度の申請にも反映しています。

⑥クロージングまでご依頼いただいた場合、クロージング報酬を減額できる可能性があります

当社にM&Aのクロージングまでご依頼いただいた場合、クロージング報酬を最大1/3に減額できる可能性があります。補助金支援とM&Aアドバイザリーを一体で提供できる体制だからこそ取り得る対応です。適用の可否は案件の内容によりますので、詳細はご相談の際にご説明します。

万が一不採択となった場合も、同一テーマでの再申請については無料で再支援を行います(最大2回)。

豊富な採択実績をご紹介

補助金情報センターは認定経営革新等支援機関として、豊富な採択実績があります。事業承継・M&A補助金に関する個別の採択事例については、掲載可否を各社へ確認のうえ順次公開してまいります。

なお、M&A案件は当事者間の秘密保持契約に基づいて進行するものであり、他の補助金と比べても公開できる範囲が限られます。譲渡・譲受の事実そのものが非公開とされる場合も少なくありません。この点はご理解いただけますと幸いです。業種や案件規模の傾向については、初回相談の際に一般化した形でご説明します。

具体的な取引先名およびロゴの掲載は、個社確認の上、掲載を準備中です。M&A案件については守秘性が高いため、公開できる事例は限られます。近い局面の進め方については、初回相談の際にご説明します。

ご支援の流れ

①お問い合わせ

フォームまたはお電話でご連絡ください。初回相談(Zoom)は無料です。承継・M&Aの検討状況、想定する支出、時期をお伺いし、事業承継・M&A補助金の対象となるかを初期判断します。相手先が未定の段階でも構いません。

②ご面談

事業の状況と承継・M&Aの構想を詳しくヒアリングします。共通要件(中小企業等への該当、納税状況、不正受給歴、サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用)の充足を確認し、該当する申請枠と想定スケジュールをご提示します。

③契約

支援内容・費用・スケジュールにご納得いただけましたら、電子契約にて契約を締結します。M&Aアドバイザリーを含めてご依頼いただく場合は、その範囲もあわせて取り決めます。

④着手金のご入金

着手金をご入金いただき、支援を開始します。

⑤申請枠の選定・M&Aアドバイザリーとの連携

4つの枠・7つの類型から、自社の局面に合う枠を確定します。仲介業者・FAが決まっている場合は契約状況と進捗を整理し、未定の場合はM&A支援機関登録事業者として相手先の探索からご支援も可能です。対象経費の切り分けと見積の取得もこの段階で進めます。

⑥申請書の作成支援

オンラインでのヒアリングを重ね、承継後の経営革新、M&Aのスキームと目的、PMIの工程、賃上げ計画を組み立てます。中小企業診断士が執筆を担当し、複数名によるクロスチェックを経て提出します。

⑦採択発表

採択結果の確認後、成功報酬をご請求します。不採択の場合は、同一テーマでの再申請を無料で再支援します(最大2回)。

⑧交付申請

交付申請を行い、交付決定を受けます。発注・契約は原則として交付決定後に行う必要があるため、M&Aの進行とのタイミング調整をご支援します。

⑨クロージング・PMI支援

DDの実施、最終契約の締結、クロージングまでを進行管理します。成立後にご希望の場合は、人事・給与制度、業務システム、取引先対応といった統合論点を整理し、PMIに伴走します。

⑩実績報告

補助事業完了後の実績報告を作成し、確定検査への対応をご支援します。

⑪補助金入金

確定検査を経て、補助金が入金されます。

よくある質問

①そもそも事業承継・M&A補助金とは?

事業承継・M&A補助金とはどのような制度ですか。
中小企業・小規模事業者等が、事業承継やM&Aに際して行う設備投資等や、経営資源の引継ぎ、引継ぎ後の経営統合(PMI)に係る経費の一部を補助する制度です。現行の制度では4つの申請枠が設けられています。
ものづくり補助金など他の補助金と何が違うのですか。
設備投資といった有形の投資だけでなく、仲介手数料、FA費用、デューデリジェンス費用、PMI専門家のコンサルティング費用といった「経営資源の引継ぎ」に係る無形の費用が対象になる点が大きな違いです。中小企業のM&Aでは、これらの専門家費用が案件を進めるうえでの障壁になっているためです。
次回の公募はいつですか。
本制度は年に数回程度のペースで公募が実施されております。回次ごとに受付期間・締切日・枠の構成が変動するため、次回公募の詳細は要確認です。公式サイトで最新情報をご確認ください。
採択率はどのくらいですか。
今年度の公募では概ね約60%程度で推移しています。申請すれば通る制度ではありませんが、要件を満たし計画に具体性があれば十分に射程に入る水準です。
補助金はいつ支払われますか。
後払いが原則です。補助事業の完了後に実績報告を提出し、確定検査を経て支払われます。申請から受領までは1年近い期間を要する想定です。仲介手数料等は一旦自社で立て替えることになります。
相手先がまだ決まっていない段階でも相談できますか。
可能です。むしろM&Aは相手のある取り組みであり、探索や条件のすり合わせに時間がかかります。相手先が未定の段階から相談いただくことで、公募回次と交渉の進捗を合わせた設計ができます。早期相談が採択の鍵です。

②4つの申請枠について

申請枠にはどのような種類がありますか。
現行の制度では、①事業承継促進枠、②専門家活用枠(買い手支援類型・売り手支援類型・小規模売り手支援類型)、③PMI推進枠(PMI専門家活用類型・事業統合投資類型)、④廃業・再チャレンジ枠の4枠・7類型です。
事業承継促進枠はどのような場合に使いますか。
承継後の経営革新に取り組む後継者が対象で、補助上限は800万円です。対象経費は設備投資費・原材料費・外注費・販路開拓費です。親族内承継や従業員承継で事業を引き継ぎ、新たな取り組みを始める段階に向いています。
買い手と売り手で申請する枠は違うのですか。
異なります。専門家活用枠のうち、譲り受ける側は買い手支援類型(上限600万円、100億企業宣言の特例で最大2,000万円)、譲り渡す側は売り手支援類型(上限600万円)に申請します。同じ一件のM&A案件でも、それぞれの立場で別に申請する形になります。
小規模売り手支援類型とは何ですか。
近年新設された類型で、小規模事業者のM&Aを後押しするものです。補助上限は150万円です。譲渡規模が小さい案件ほど仲介手数料の負担が相対的に重くなるため、そうした小規模M&A案件を対象としています。
PMI推進枠はどのような枠ですか。
M&A後の経営統合を支援する枠で、2類型に分かれます。PMI専門家活用類型はPMI専門家のコンサルティング費用が対象で上限150万円、事業統合投資類型は設備投資・改装費・システム統合費が対象で上限800万円(100億企業宣言の特例で最大2,000万円)です。
廃業・再チャレンジ枠は他の枠と併用できますか。
併用申請が可能です。補助上限は150万〜300万円で、廃業支援費・在庫廃棄費・解体費・原状回復費が対象です。事業の一部を譲渡し、残る部門は廃業するといったケースで、専門家活用枠とあわせた申請が想定されます。
100億企業宣言の特例とは何ですか。
買い手支援類型および事業統合投資類型において、100億企業宣言を行っている場合に補助上限が最大2,000万円まで引き上げられる仕組みです。通常の上限との差が大きいため、M&Aを成長戦略に位置づけている企業にとっては検討価値があります。適用条件と手続の所要期間は公募回次ごとにご確認ください。

③申請の前に知っておくべきこと

誰でも申請できますか。
日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者・個人事業主であることが必要です。あわせて、国税・地方税の滞納がないこと、過去に補助金の不正受給を行っていないことが求められます。中小企業の該当性は業種ごとの資本金・従業員数の基準で判定されます。
サイバーセキュリティお助け隊サービスとは何ですか。
本制度では、このサービスの利用が必須要件とされています。他の多くの補助金には見られない項目のため見落とされやすく、契約・導入には手続と期間を要します。申請直前に気づくと間に合わないおそれがありますので、準備の最初に着手すべき項目の一つです。対象サービスの範囲や利用開始の期限は公募要領でご確認ください。
すでに仲介業者と契約済みですが、その費用は対象になりますか。
補助金は原則として交付決定後に発注・契約した経費が対象です。契約済み・支払済みの費用は対象外となるおそれがあります。取扱いは公募回次により異なる場合がありますので、契約書の内容とあわせて個別に確認する必要があります。M&Aの検討開始と同時に補助金の可否を確認しておくことが重要です。
準備期間はどのくらい必要ですか。
案件の進捗により大きく異なります(要確認・個別相談推奨)。相手先の探索、デューデリジェンス、契約交渉といったM&A実務の進み方に左右されるため、他制度のように一律の目安を示すことができません。手続要件の準備だけでも一定の期間を要しますので、早めの着手が必要です。
賃上げで補助上限が上がると聞きました。
事業場内最低賃金+30円以上の賃上げ等の要件を達成した場合に、補助上限が引き上げられる仕組みがあります。適用対象となる枠、引き上げ後の金額、未達の場合の取扱いは公募回次により異なります。賃上げは採択後に実績が確認されるため、達成できる水準で計画することが安全です。
審査ではどこが見られるのですか。
譲渡・譲受のスキームの明確さ、デューデリジェンスの範囲と目的、PMI計画の具体性、賃上げ計画とその原資、専門家(FA・仲介業者)の活用状況、そして引継ぎ後の成長ストーリーといった観点が重要になります。「シナジーを追求します」といった記述だけでは計画として評価されにくくなります。
採択後にM&Aの交渉が不成立になったらどうなりますか。
補助事業が完了しないことになり、補助金の支払いは受けられません。既に支出した費用の取扱いや事業中止の手続については、事務局への速やかな連絡と個別確認が必要です。この不確実性があるため、補助金を前提とした資金計画は組まず、取引そのものは自社の資金力の範囲で成立する形に設計してください。

④補助金情報センターのご支援内容について

どこまで支援してもらえますか。
制度適合の診断、申請枠の選定、手続要件の段取り、対象経費の切り分けと見積整理、事業計画書の作成、そして採択後の交付申請・実績報告までを標準の支援範囲としています。M&Aの相手先探索・DD・契約実務・クロージング・PMI伴走といったM&Aアドバイザリー業務は、ご希望の場合に別途ご依頼いただく形になります。
M&Aの相手先探しからお願いできますか。
可能です。当社はM&A支援機関登録を受けており、M&Aアドバイザリー業務そのものを手がけています。相手先の探索、条件交渉、DDの設計、契約実務までを、補助金の進行と一体で管理できる体制です。
すでに別の仲介業者に依頼していますが、補助金支援だけ依頼できますか。
可能です。既存の仲介業者・FAの進行に合わせて、枠の選定、対象経費の整理、要件管理、申請書の作成をご支援します。契約状況をお伺いしたうえで、対象経費として計上できる範囲を整理します。
申請書は誰が書くのですか。
申請書のライティング支援は、すべて中小企業診断士が担当します。中小企業診断士は経営コンサルティングに関する唯一の国家資格です。さらに常に3名以上の中小企業診断士によるクロスチェック体制を敷いています。
費用はいくらかかりますか。
初回相談(Zoom)は無料です。着手金・成功報酬の組み合わせで、案件の規模、申請枠、採択後サポートの要否に応じて個別にお見積りいたします。詳細はお問い合わせください。
M&Aのクロージングまで依頼すると報酬は安くなりますか。
クロージングまでご依頼いただいた場合、クロージング報酬を最大1/3に減額できる可能性があります。補助金支援とM&Aアドバイザリーを一体でご提供できる体制だからこその対応です。適用の可否および具体的な料率は案件の内容によって異なりますので、ご相談の際に個別にご説明します。
不採択だった場合はどうなりますか。
同一テーマでの再申請については、無料で再支援を行います(最大2回)。本制度は公募が年に複数回実施される傾向にあるため、次回回次に向けた改善が現実的な選択肢になります。

事業承継・M&A、次の一手をご相談ください。

事業承継・M&A補助金は、4つの申請枠から自社に合う枠を見極めるところから実務が始まります。制度適合の判断からM&Aの実行支援、PMI、そして実績報告まで一気通貫でご支援します。

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